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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第2戦 モンテレイ【初日】レポート

<US-RACING>
■開幕戦ウイナーのトレイシーが第2戦の初日を完全制覇
雲ひとつない快晴に恵まれたメキシコ・モンテレイの初日は、開幕戦を制したトレイシーが午前中のプラクティスで総合トップタイムを記録。トレイシーは午後の予選でも好調を維持し、最初のアタックでいきなり77.220秒を叩き出して暫定ポールを獲得した。2番手は残り2分のところで自己ベストをマークしたセルビア。3番手にはトレイシーのチームメイト、カーパンティエが入った。注目のルーキー、ボウデイは6番手

■トレイシーが午前中のプラクティス前半と後半でトップタイム
初日から大勢の観客で賑わったメキシコ・モンテレイ。レース・ウィーク最初のプラクティスが始まる午前9時半の気温は17度と少し肌寒かったが、気温はどんどん上昇している。予定どおりグリーンフラッグでセッションはスタートし、開始から10分が経過した時点で開幕戦の覇者、ポール・トレイシーがトップに立った。

午前10時を回り、トレイシーのチームメイト、カーパンティエがトップタイムを記録。さらに地元メキシコのドミンゲスがベストラップを更新すると、カーパンティエは次の周回にこれを凌ぐタイムでトップに復活。このあとドミンゲスが再度トップに立ち、ジュンケイラが2番手に上がってきた。

残り時間が17分となったところで、トレイシーが最速ラップタイムをマークして再びトップに返り咲く。赤旗中断を挟み、残り1分でグリーン・フラッグとなるが、トレイシーのタイムを凌ぐものは誰も現れず、トレイシーが最初のプラクティスでトップとなった。

50分のインターバルを経て、第2プラクティスが11時10分にスタート。地元メキシコのジョルダインがベスト・ラップを更新してトップに立ったかと思えば、すぐに大先輩のフェルナンデスが上回る。この時点でトップのフェルナンデス以下、2番手にジョルダイン、3番手ドミンゲスとメキシカン・トリオがトップ3となった。

11時18分、勢い余ったジョルダインがターン9でスピンしてレッドフラッグ。セッションが再開され、トレイシーがトップタイムを更新したその3分後、今度はジュンケイラが80秒を切る79.728秒でトップを記録する。しかしトレイシーも引かず、78.781秒を出してこれを凌いでみせた。

残り15分を切った時点で次々と18秒台のタイムが続出するが、トレイシーのタイムには及ばない。チェッカード・フラッグとともにジョルダインがトレイシーに迫る78.785秒をマークするがそこまで。結局トレイシーがプラクティス・セッションを2回とも制して総合トップとなった。3番手はジュンケイラ、4番手はルーキートップのボウデイが入り、5番手はドミンゲスというオーダーだ。

シャシー別では相変わらず好調のローラ勢がポール・ポジション以下トップ10中8台を占める。レイナードはバッサーの6番手が最高位。トップから1.131秒以内に9台のマシンが入った。

■トレイシーが朝に続き予選でもトップ、フロントローと1ポイントを獲得
2時30分を回り、気温は23度近くまで上昇。相変わらず雲ひとつない快晴の空のもと、グリーン・フラッグが振られて最終プラクティスがスタートした。金曜日と土曜日の両日に行われる予選では、各セッションでトップタイムをマークしたドライバーに1ポインとスターティンググリッドのフロントローが約束される。予選はルールに従い10分間のオープン・プラクティスで始まり、その後10分のインターバルを挟んで40分間のタイム・アタック(25分間の走行時間をギャランティー)。アタック・ラップ数は各ドライバー15周までとなる。

予選アタック前の10分間のオープン・プラクティス・セッションでは、ジュンケイラが69.223秒でトップ。以下ジョルダイン、トレイシーと続く。10分間のインターバルを挟んでいよいよ2時50分に第1予選がスタート。グリーン・フラッグから1分が経過してマニング、そしてラビンとウォーカー・レーシングの2台がコースインした。マニングは5周目のアタックでこの日の総合で最速となる78.675秒をマーク。その後もタイムアップし、暫定トップにつける。

3時を回るとトレイシーをはじめ、カーパンティエ、バッサーらが次々とコースイン。トレイシーはここまでの最速ラップタイムをいっきに塗り替える77.220秒で暫定トップに立つ。3時9分を過ぎて、ドミンゲスを除く18台のマシンがすでにアタックを開始。トレイシーに続きジョルダインも78秒を切る77.886秒で2番手に上がり、ボウデイも78.092秒で3番手につけてきた。

ギャランティーされた走行時間の25分を消化し、残り時間も10分と迫った時点でユーンがターン1でスピンし、赤旗中断となる。しかしセッションは続行し、残り9分のところでグリーン・フラッグが振られてセッションが再開。好調のトレイシーのタイムに対し、各ドライバーはアタック・ラップを重ねるなか、セルビアが終了2分前に17.373秒を記録して総合2番手に躍進。トレイシーのチームメイトのカーパンティエも17.391秒で3番手に上がった。

3時30分、予定どおりチェッカード・フラッグが振り下ろされて第1予選は終了。最初のアタック・ランでベストラップをマークしたトレイシーが午前のセッションに続き、この予選セッションも制覇した。トレイシーはボーナス・ポイントの1点を追加してチャンピオンシップ・ポイントランキングでさらにリードを広げる。以下セルビア、カーパンティエと続き、4番手にはジュンケイラ、5番手にはメキシコ人ドライバーとしてはこの日最高位となったジョルダインが入った。

ルーキーの最高位はボウデイの6番手。トップから11番手のバッサーまでが0.818秒の差だ。シャシー・コンストラクターではローラがトップから9番手までを独占。レイナードはマニングの10番手が最高位となった。また今回のレースウィークをぶっつけ本番で挑んだ元F1ドライバーのアレックス・ユーンは、トレイシーから約6秒遅れのラスト19番手にとどまった。

明日は午前10時から1時間15分のプラクティス・セッションが行われ、最終予選は1時45分からスタート。ここまで絶好調のトレイシーがポール・ポジションを守りきるか。走行セッションごとに路面のグリップが高まるなか、明日のセッションでは各ドライバーがさらにタイムを短縮することになるだろう。