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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第1戦 セント・ピーターズバーグ【初日】 レポート

<US-RACING>
■驚異のルーキー、セバスチャン・ボウデイが完全制覇

待望の2003年シーズン、その開幕を告げる最初のプラクティスがスタート。全員にとって初めてとなるテンポラリー・コースで、第1プラクティスはタグリアーニがトップに立つが、2回目は驚異のルーキー、セバスチャン・ボウデイがトップタイムをマークした。好調なボウデイはそのまま最初の予選をも制し、今季初ポイントとフロントローを獲得したドライバーに。2番手はジュンケイラ、3番手はセルビアが入っている。

■タグリアーニのトップで始まったプラクティス、だが終わってみればボウデイ

気温は18度ながら、半袖でもいいほどの陽気となったセント・ピーターズバーグ。今年からプラクティスは50分のセッションを2回行うことになっている。朝から霧が出て湿度も高い中、予定どおり午前10時から前半50分のセッションがスタート。エントリーした9名のルーキードライバーを含む19名全員がコースインした。

今年からロケットスポーツ・レーシングへ移籍したタグリアーニが、30分経過した時点で一足先に65秒台に入れ、直後に64.754秒をマーク。そのタグリアーニに代わってプレイヤーズ・フォーサイス・レーシングへ移籍したトレイシーは、65.205秒で2番手。以下ドミンゲス、カーパンティエ、ジョルダインと前半のプラクティスでは昨年のレギュラー陣が上位5番手までを占める結果となった。

50分のインターバルを挟んで11時40分にスタートした後半のセッションでは、出走18台中タイム計測を行った17人全員が大幅にタイムを短縮。ジュンケイラが開始5分後にタグリアーニのタイムを破り、ジョルダイン、ドミンゲスらが相次いでトップタイムを塗り替えたその矢先、ルーキーのボウデイがトップに踊り出た。

好調なボウデイはセッション後半に入ると更にタイムアップし、最終的に62.426秒までタイムを縮めてプラクティスが終了。スプリング・トレーニングでダントツの速さを披露したボウデイが、またしても最速タイムをマークした。2番手にはベテランのフェルナンデス、3番手にはドミンゲスが入り、このセッションではトップから10番手までのタイム差が1.022秒。シャシーはトップ5がローラで、レイナードは6番手から10番手の間に3台が入った。

■赤旗が続いて最後のアタックならず、早めにタイムを出したボウデイが予選も制覇

午後に入って快晴となり、26度まで気温が上昇したセント・ピーターズバーグ。ロード&ストリート・コースの予選は昨年同様、トップタイムを出したドライバーに1ポイントとスターティング・グリッドのフロントローが約束される。1時間のセッションのうち、10分間オープン・プラクティスが行われ、10分間のインターバルを挟んで40分間のタイムアタック。必ず25分の走行時間がギャランティーされ、15周しかアタックできない。

3時10分にスタートした10分間のオープンプラクティスでは、セルビアが62.606秒でトップ。2番手はジュンケイラで62.655秒、3番手がカーパンティエで62.693秒を記録し、まだボウデイのタイムには及ばない。10分間のインターバルで、各チームはさらにセッティングを煮詰めにかかる。

注目の今季最初の予選が3時30分にグリーンフラッグ。4分後にボウデイがこの日初めてとなる61秒台、61.847秒に入れてきた。その3分後、負けじとチームメイトのジュンケイラが61.918秒に入れるが届かず。3時39分の時点でトップはボウデイのままで、ジュンケイラ、ジョルダイン、フェルナンデス、カーパンティエが後を追う。

セッション終了まで残り13分となった3時57分、再びコースインしたボウデイが61.676秒をマークして自らのトップタイムを更新した。その2分後、1年ぶりに復帰したモレノがターン10でコントロールを失い、タイヤバリアにヒットしてレッドフラッグ。モレノは無事だったが、赤旗を出したことで貴重なベストタイムを失ってしまった。

4時2分にグリーンとなったものの、期待のアメリカ人ルーキーのハンター‐レイがピットの入り口でストールし、またもや赤旗。モレノ同様ハンター‐レイも痛恨のベストタイム消失だ。予選残り2分、4時8分にグリーンが振られたが、誰もトップタイムを更新することができず。ボウデイが今季初のポイントと、フロントローを獲得したドライバーになった。

2位は赤旗に阻まれてタイムを更新できず、0.242秒差となったジュンケイラ。0.386秒差の3位はスプリングトレーニング2日目のトップだったセルビアだ。4位は昨年のルーキーオブザイヤーであるドミンゲスで、昨年のオーストラリアの名誉挽回。5位は今年からローラをドライブするカーパンティエが着けた。

明日のプラクティスは10時から11時15分までプラクティスが行われたあと、予選は午後1時45分から1時間の予定で実施される。このままルーキーのボウデイが今季初のポールとなるか、それともレギュラー勢の巻き返しなるか。