<US-RACING>
■テキサス2日目、第3プラクティスはホンダパワーのトレイシーがトップタイムをマーク
昨日のハイスピードセッションから一夜明けた土曜日、テキサス・モーター・スピードウェイは再び快晴に恵まれ、気温は26℃という絶好のコンディションに見舞われた。トラックのグリップ状態は昨日よりもさらに良くなっており、午後に行われるクオリファイに向けて積極的な走りが期待されるところだ。
昨日のセッション終了間際にクラッシュして精密検査を受けていたグージェルミンだが、レントゲン検査の結果、異常は発見されず即退院となっている。しかし大事をとって朝のセッションには参加しないことが決定された。この時点で予選セッションに参加するかどうかの決断は下されていない。
セッションはポイントランキング上位と下位の2グループに分けられ、ポイント下位の第1グループが9時30分にスタートした。まずカーペンティエがこれまでの最高となる暫定コースレコードの22.782秒を出してトップタイムを記録。これにパピスの22.792秒、ディクソンの22.946秒らが続き、朝のプラクティスはいきなり22秒台の争いとなる。
セッション開始20分後、カーペンティエとパピスのトップ2のタイムは破られないままだが、初日に17番手だったタグリアーニが22.805秒をマークして3番手に浮上。この時セッション第1グループ12台中のトップ9は平均スピード230マイルに突入するハイレベルなタイムアタックとなって第1グループのプラクティスが終了。
15分のインターバルを置いて、10時44分、今度は総合ポイント上位の第2グループがプラクティスを開始。その3分後となる10時47分、現在のランキングトップで初日に9番手をマークしているダ・マッタがターン3でコンクリートウォールに激突してしまう。勢いの止まらないダ・マッタのマシンは24度のバンクを駆け上がってターン4の入り口でようやく停止。セーフティクルーが駆けつけたが幸いダ・マッタにケガはなく、これでコースはイエローコーションとなった。
約10分間のイエローコーションが解除されたのは10時57分、この時点でのセッショントップはハータの22.605秒、これにブレック(22.624秒)、アンドレッティ(22.692秒)らが続く。
フォード勢が好調にトップをキープする中、11時5分になって、金曜日から好調な走りを見せているカナーンが22.556秒を叩き出してトップタイムの奪還に成功。しかしその直後、今度は同じホンダエンジンのトレイシーが22.542秒を出してカナーンをトップの座から一瞬にして引きずり降ろす。
結局セッションはトレイシーがトップを維持したまま11時15分にチェッカードフラッグ。2番手にはカナーン(22.556秒)、3番手にはパピス(22.604秒)が入った。ちなみにトレイシーは今までよりも3マイル近く速い236.678マイルの平均スピードを記録する。
初日に引き続き、プラクティスセッションはトップタイムから0.5秒以内に18人、1秒以内には29人が入るという僅差の結果となり、上位23人が平均スピード時速230マイルオーバー。1.5マイルオーバルながらスーパースピードウェイ並の超ハイスピードタイムアタックとなった。
エンジンマニュファクチャラー別に見ると、片バンクターボを駆使するホンダがワン・ツーと6〜7、9番手に入り、フォードが3〜5、8、10番手。トヨタはトップ10にはいることができず、13番手が最高という結果に終わっている。さらにシャシー別ではレイナードがワン・ツーと4、6〜9番手、ローラが3、5、10番手となった。このセッションを見る限り予選に向けてホンダとフォード、レイナード勢が有利といったところか。
日本勢は相変わらずトップから1秒以内にいるものの、中野は19位、高木は27位という結果。あと一歩がなかなか詰まらない。