ALMS

今季最終戦、アキュラ勢が1-2-3 フィニッシュ達成

<Honda>
ド・フェラン・モータースポーツが総合優勝、パトロン・ハイクロフト・レーシングがLMP1 クラスタイトル獲得、ロウズ・フェルナンデス・レーシングがLMP2 クラスシーズン最多勝タイ記録を樹立
アメリカン・ルマン・シリーズ第10戦ラグナセカ
■開催日 : 10 月10 日(土)
■開催地 : カリフォルニア州モントレー
■サーキット : ラグナセカ・レースウェイ
■コース全長 : 3.6km
アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)の今シーズン最終戦が10 日(土)にラグナセカ・レースウェイで開催され、#66 XM サテライト・ラジオ・アキュラを駆るジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノ組(ド・フェラン・モータースポーツ)が総合優勝、#15 ロウズ・アキュラを駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)が総合2 位、LMP2 クラス優勝を果たした。さらに、#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラを駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組(パトロン・ハイクロフト・レーシング)は総合3 位でフィニッシュし、LMP1 クラスのドライバーとチーム両タイトルを獲得した。
ド・フェランは現役最後のレースを有終の美で飾った。格式ある2.238 マイルのロードコースで4 時間に及んだレースは、ド・フェランにとって決して楽なレースではなかった。レース終盤の1 時間、フェルナンデスとの並走が続き、トップが数回入れ替わった。最終的には、ペジノがわずか0.662 秒差で逃げ切り、チームにとって今シーズン5 度目の勝利を果たした。また、シーズン最多の7 度のポールポジション獲得も記録した。フェルナンデス/ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)は総合2 位表彰台を獲得し、今シーズン8度目のLMP2 クラス優勝を飾った。この勝利により、2007 年にティモ・ベルンハルト/ロマン・デュマ組(ペンスキー・レーシング)が達成したLMP2 クラスのシーズン最多勝記録に並んだ。
ブラバム/シャープ組(パトロン・ハイクロフト・レーシング)は総合3 位表彰台を獲得し、LMP1 クラスのドライバータイトルとチームタイトルを獲得した。シャープが巻き込まれた前戦でのクラッシュ後、2 週間をかけゼロの状態からマシンを作り上げ、チーム内でのインフルエンザの流行にも悩まされたが全てを乗り越えてのタイトル獲得となった。最終的に、パトロン・ハイクロフト・レーシングは今シーズン3 勝を記録した。全10 戦で争われた今シーズンにおいて、アキュラの1-2-3 フィニッシュは6 度目の快挙となり、LMP1、LMP2 両クラスのドライバーズタイトル、チームタイトルとマニュファクチャラーズタイトルを全て獲得した初の自動車メーカーとなった。
■ド・フェラン・モータースポーツ:LMP1クラス優勝(総合優勝)
ジル・ド・フェラン(Gil de Ferran)

「本当に簡単な勝利ではなかった。エイドリアンとの差を広げようと懸命な走りをしながら燃費をセーブすることにも必死だった。週末に入り、様々な思いが脳裏を駆け巡っていたが、マシンに乗った瞬間、レースに勝つことだけを考えた。すべきことに注力し、自分にとって最後のレースだという意識はなかった。そして、エンジンを切った瞬間、自分のレースキャリアを振り返った。サイモンが素晴らしい走りで差を広げてくれたが、エイドリアンもあきらめず、簡単には勝たせてくれなかった。とにかく今、終わったことが嬉しい。私にとって夢のような週末になった。」
サイモン・ペジノ(Simon Pagenaud)
「マシンの状態はとても良かった。スピードを上げ、約1 分の差をつけることができた。ジルが燃料をセーブしていたことを知っていたので、最後はやや不安だったが、チームが燃料のコントロールを完璧にしてくれ、我々は今シーズン5 度目の勝利を手にすることができた。」
■ロウズ・フェルナンデス・レーシング:LMP2 クラス優勝(総合2 位)
エイドリアン・フェルナンデス(Adrian Fernandez)

「最高のかたちで素晴らしいシーズンを締めくくることができた。マシンは速く、総合優勝できるチャンスもあった。ジルが燃料をセーブしていることを知っていて、彼にプレッシャーをかけた。最終的にはおよばなかったが、LMP2 クラスのシーズン最多勝タイ記録樹立と、ドライバーとチーム両タイトルを獲得でき、本当に嬉しい。」
ルイス・ディアス(Luis Diaz)
「シーズン8 勝と2 つのタイトル獲得というALMS 史上に残る素晴らしいシーズンだった。尊敬するエイドリアンと組めたことは素晴らしい経験となり、彼が最高のチームとアキュラと共にレースができるチャンスを与えてくれた。これ以上何も望むことができない最高の環境だった。我々のシーズンの締めくくりにふさわしいレースだった。」
■パトロン・ハイクロフト・レーシング:LMP1 クラス2 位(総合3 位)
デイビッド・ブラバム(David Brabham)
「いくつか懸念もあったが、チームの目標は完走することだった。もし走りきることができれば、クラスタイトルを獲得できる状況だった。ここ最近の2 週間はクラッシュとインフルエンザの流行でチームは苦しかった。しかし、スタッフはプロの仕事をしてくれ、パトロン、アキュラ、ミシュランを始めとする全ての関係者にクラスタイトルをもたらした。」
スコット・シャープ(Scott Sharp)
「シーズンが終わったことが信じられない。LMP1 クラスでのレースは簡単なものではなかった。ド・フェラン・モータースポーツは最高のチームで、彼らに勝つことができ本当に満足している。シーズンを通じてチームは長時間を割き、どんな状況下でもマシンを準備してくれてきた。新たなマシンを用意してくれた前戦のチームの取り組みは並大抵の努力ではなかった。そして、ラグナセカでは、インフルエンザの流行にも悩まされた。しかし、チーム一丸となって戦い、タイトル獲得を果たすことができた。」