<Honda>
アメリカン・ルマン・シリーズ第4戦トゥーレ
■開催日 : 5月17日(日)
■開催地 : ユタ州トゥーレ
■サーキット : ミラー・モータースポーツ・パーク
■コース全長 : 4.905km
アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)第4戦が17日(日)にユタ州トゥーレで開催され、#66 ド・フェランXMサテライト・ラジオ・アキュラを駆るジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノ組(ド・フェラン・モータースポーツ)が、#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラを駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組(パトロン・ハイクロフト・レーシング)に73秒の差をつけ、前戦に次ぐ今シーズン2度目の勝利を飾った。また、#15 ロウズ・アキュラを駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)はLMP2クラスの激戦を制し、今シーズン開幕から4戦連続で同クラス優勝を果たした。これにより、今シーズン2戦連続でのアキュラ勢の1-2-3フィニッシュとなった。
LMP1クラスでは、ペジノが予選タイムの新記録を樹立し、XMラジオ・アキュラARX-02aは決勝でも驚異的なスピードを見せた。ド・フェラン・モータースポーツは、昨シーズン、このサーキットでALMSデビューを飾り、LMP2アキュラARX-01bで総合3位入賞を果たした。今シーズンは同じサーキットに戻って総合優勝を果たし、記念すべき勝利を収めた。2時間45分におよんだレースで、ド・フェランが目を見張るスタートダッシュを見せ、序盤の30周で30秒のリードを奪った。スローペースのマシンに行く手を阻まれたシャープを引き離し、その後、マシンを託されたペジノはファステストラップを記録し、ブラバムの猛攻をものともせず、勝利を掴んだ。
LMP2クラスでは、ロウズ・フェルナンデス・レーシングとダイソン・レーシングの壮絶なバトルが最後まで繰り広げられた。勝敗の鍵となったレース序盤、ディアスは2台のマツダのマシンと接近戦を繰り広げた。フェルナンデスはチェッカーフラッグまでリードを守り切るべくピット作戦を講じたが、ローラ・マツダはレース終盤の数周で1台のマシンがブロッカーとなり、もう1台のローラ・マツダのマシンが最終周でロウズ・アキュラを抜く作戦に出た。しかしながら、結果的にフェルナンデスがブッチ・ライジンガー(ダイソン・レーシング)の猛攻を跳ねのけ、LMP2クラス優勝を飾った。
■ド・フェラン・モータースポーツ:LMP1クラス優勝(総合優勝)
ジル・ド・フェラン(Gil de Ferran)
「スタート直後の第1コーナーがチャンスだと信じ、とにかく走りに集中し、なんとか差を広げることができ、結果的に最初のピットストップ時までに30秒の差をつけることができた。その後、レース終盤のサイモンの素晴らしい走りで、2番手のマシンとの差を最後まで守り切ることができた。2戦連続での勝利はチームにとって、とても有意義だ。昨シーズン、我々はこのサーキットでデビューし、その時は勝利を逃したが、今シーズン同じ地で勝利できたことはとても素晴らしい。チームとアキュラのプログラムによって実現できた勝利だ。」
サイモン・ペジノ(Simon Pagenaud)
「ジルが大幅に差をつけてくれたので、とにかく集中力を切らさないように心がけた。レースを通して、あたかもすぐ後ろに別のマシンがいるように想定して走った。マシンは完璧な仕上がりで、チームの判断も的確だった。タイヤの状態もよく、正直なところ何も言うことはなかった。」
■ハイクロフト・レーシング:LMP1クラス2位(総合2位)
デイビッド・ブラバム(David Brabham)
「スタート直後、ジョン・フィールド(インタースポーツ・レーシング)のマシンを抜かそうとしていた時のタイムロスが影響した。ド・フェランチームと我々は力が拮抗しており、そうした他要因がレースの勝敗に大きく影響する。全力を尽くしたが、大きく離された差をつめることはできなかった。だが、ポイントを獲得できたことは大きい。今シーズンはまだ始まったばかりだ。」
スコット・シャープ(Scott Sharp)
「望んでいた結果を残すことができなかった。ド・フェランチームの勝利を讃えたい。予選・決勝を通して、彼らがわずかにリードしていたが、決勝レース序盤に他のマシンの後ろにスタックしてしまったことでその差はさらに開いてしまった。とてもフラストレーションがたまる状況で、レース序盤に不利なポジションに追い込まれた。2位のポイント獲得は重要だが、我々のレースができなかったことは残念だ。」
■ロウズ・フェルナンデス・レーシング:LMP2クラス優勝(総合3位)
エイドリアン・フェルナンデス(Adrian Fernandez)
「難しいレースだった。レース序盤、ルイスが混戦につかまり、トップ集団との差が広がってしまい、我慢のレース展開を余儀なくされた。スピードでは我々がわずかに優っていたが、数台のLMP1クラスのマシンを抜くことはできなかった。序盤でタイムを大幅にロスし、レースを諦めることが簡単な状況であったが、ルイスを信じ忍耐強く見守った。LMP2クラスのトップから約50秒遅れ、1周4、5秒をロスしている場面もあった。最終的にその差を縮め、なんとか#20 ローラ・マツダのマシンを約1秒リードしてフィニッシュした。勝利のために尽力してくれたチームにふさわしい特別な勝利となった。」
ルイス・ディアス(Luis Diaz)
「素晴らしい1日となった。チームは最高の仕事をしてくれた。直線のスピードではローラ・マツダのマシンにやや劣るものの、我々のマシンのコンディションはとても良く、チームのピット作業は完璧だった。また、レース終盤、エイドリアンはプレッシャーの中、素晴らしい走りをしてくれた。我々は全力を尽くし、最高のレースを戦うことができた。」