<US-RACING>
合同テスト最終日は朝から曇りとなり、いつ雨が降ってもおかしくないような天候となった。薄い雲の切れ間から少しだけ太陽の光が差したときもあったが、午後には小雨がぱらつくときもあった。最高気温も17度とこれまでの2日間よりも肌寒く、夕方になるとジャケットが必要なほど気温が低下。最終日となったALMSのテスト・セッションは、1時間30分ずつ3回に分けられて行われた。3回の総合タイムでトップタイムを記録したのは、ペンスキー・モータースポーツと同じポルシェRSスパイダーで参戦しているダイソン・レーシング・チームだった。アンディ・ウァレスが最後のセッションで唯一、1分46秒台を記録。まだマシンのカラーリングは決まっていないものの、一発の速さではペンスキーと互角に戦えることを証明した。
午後12時15分から午後1時45分まで行われたテストセッションでは、1分47秒503を記録したロウズ・フェルナンデス・レーシングのアキュラがトップ・タイムをマークした。勢いを持続して臨んだ最終セッションでもタイムを更新したが、トップとなったダイソン・レーシング・チームにわずか0.023秒及ばなかった。昨日までトップだったペンスキー・モータースポーツとは約2秒もの差があったが、最終日にその差をぐっと縮めることができた。「今回はシャシーとエンジンに集中してテストしたけど、テストが終わった今はレースにフォーカスし始めたよ。今回のテストでは走る度にマシンがどんどん進化していったね。タイムが早くなっているけど、目的はセブリングの12時間をフィニッシュすることだ」と、合同テストを終えて話したフェルナンデス。初参戦となるセブリングで、スタートから12時間後のフィニッシュまで走りきるマシンの製作が今後の重要な課題となるだろう。
初日から2日間に渡ってトップタイムを記録していたペンスキー・モータースポーツだが、最終日になってその座を譲ることになった。午前8時から午前9時30分まで行われたセッションではトップを維持していたが、その後2回のセッションでひとつずつポジションをダウン。最終日は昨日トップタイムを記録したカーナンバー6のポルシェは走行せず、この3日間走行を続けていたカーナンバー7だけがテストを行った。昨日のタイムではカーナンバー6のマシンよりカーナンバー7の方が遅かったが、ドライバーは昨日と同じ顔ぶれ。今日は密かに別の耐久仕様をテストしていたのかもしれない。同じマシンを駆るダイソンや新参のアキュラ勢が登場した今シーズン、チャンピオンの座を守りきるのが大命題だ。