トロントを制したウィル・パワーは、予選2位からスタートして6番手に後退しましたが、34周目に2番手に復帰。2度目のピットでウィルソンに先行されたものの、再スタート時にパスする落ち着いたレース運びを見せ、今季ダントツの4勝目を達成しました。
一方、PPからレースをリードしたウィルソンは最初のピットで遅れ、5番手にダウン。しかし2度目のピットでパワーをパスし、再びトップに返り咲くも再スタートでパワーが前へ。その後スピンを喫して14番手に後退し、7位まで追い上げてフィニッシュしました
2位に入ったフランキッティは、最初のピットで躍進し32周目にトップへ。注目の2度目のピット、フランキッティが待望したイエローが出なかったことで、グリーンの最中にパワーやウィルソンよりも1周早く入って後退。トロント2連勝を実現できませんでした。
3位のハンターレイはピットのたびにペンスキーやガナッシ勢に先行を許し、一時7番手までダウンした後にコース上で次々とパス。ディクソンを弾き飛ばしてリタイアに追い込む場面もあり、最後まで激しい走りを見せた結果、ランキング5位にアップしました。
日本勢は、2年目のトロントに挑んだ武藤英紀が予選22位からスタート。途中で交換したレッド・タイヤの発熱が思うように進まず、何度かポジションを落としながらも粘り強い走りを最後まで展開し、最終的に10ポジション・アップとなる12位獲得となりました。
予選18位の佐藤琢磨はスタート直後15番手に浮上。その後チームメイトのトレイシーやモラエスらに先行を許して20番手に後退し、15周目のターン3でモラエスをパスしようとサイドバイサイドで並んだところまさかの接触。無念のリタイアで25位に終わりました。
●記録で見る今回の決勝
・パワーは開幕戦ブラジル、第2戦セント・ピーターズバーグ、そして前戦ワトキンス・グレンに続く4勝目で、今季2度目の2連勝。チャンプカー時代から数えると通算8勝目で、トロントは2007年のチャンプカー戦以来2度目の制覇。
・パワーはチーム・ペンスキーで出走した16戦中、7回表彰台を獲得。トップ10フィニッシュは14回(88%の確率)。
・チーム・ペンスキーは今季6勝目。IRLインディカー・シリーズでは通算41勝目で、チームの最多勝利記録を更新中。これまでに参戦してきたメジャー・レースのロード/市街地コースでは通算60勝目、オーバルを含めた総合では150勝目を記録。
・2位に入った昨年のレース・ウィナーのフランキッティは、今シーズン5回目の表彰台フィニッシュ。3位でゴールしたハンター-レイは今季6回目のトップ10入り。4位フィニッシュのトニー・カナーンは、市街地/ロードコースで今シーズンのベスト・フィニッシュ。
・レイホールはニューマン/ハース・レーシングでの復帰レースで、今季ベストとなる5位(それまでの今季ベストはセント・ピーターズバーグとアイオワでの7位)。ダニカは今年のロード/市街地でのベストとなる6位(以前のベストはセント・ピーターズバーグの7位)。
後ほど現地からのロジャー安川レポートをアップしますので、お楽しみに!
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