最初のプラクティスで総合トップになったのは、このオフに結婚したライアン･ブリスコーでした。70.2052秒と2位以下をコンマ2秒以上引き離しています。「久しぶりのロードコースで新鮮だったね。今回はここのレースでのセットアップに集中して、サンパウロにも生かせればと思っているよ」とライアン。2010年はカラーリングも一新、どこかで見た配色だなぁと思ったら、チームのトレーラーがこんな雰囲気なんです。ペンスキーといえば1990年からのマールボロ･カラーがあまりにも有名ですが、チーム･カラーは黒がベースになっていたりしますよ。
2位はお父さんになったばかりのエリオ･カストロネベス。みなさん子供を抱いた彼の写真は見ましたか？（http://twitpic.com/zq3j3 ）2年前はダンシング･ウイズ･ザ･スターズのチャンピオン（動画はこちら http://bit.ly/dtYVzS ）となり、昨年は脱税容疑＆インディ500の3勝目、今年のオフは彼女（まだ奥さんじゃないです）が出産と大忙しのエリオですが、相変わらずいい走りしてます。
はい、来ましたね、ジャスティン･ウイルソン。ペンスキー勢の間に割ってはいる3位です。昨年唯一ペンスキーとガナッシ以外に優勝したジャスティンは、今年からドレイヤー＆レインボールドに移籍しました。スポンサーで家具屋さんのZ-Lineも一緒に来たのですが、デイル･コインの時とはデザインが異なります。ロジャー安川のチームとしても有名なドレイヤーは、飛躍の年になりそうな気配。
いやー、初日から見せてくれたのが佐藤琢磨でした。朝のプラクティスでは5番手とアメリカのメディアもびっくり。さすがです。午後のセッションは7位で終わり、2度目のインディカーにしては、十分すぎるほどのパフォーマンスだと思いますね。20人のうち最多となる70周を走行し、トップから約コンマ6秒遅れで初日を終えましたよ。
朝はあまりの寒さで午前9時からのスタートが遅れたのですが、琢磨はこの間にシートの微調整を行っていました。結局、午前10時30分くらいからピットにマシンが集まりだし、テスト走行が始まったものの、その時の気温は3〜5度くらいしかなかったのではないでしょうか。こんなに寒いときのテスト、僕も初めてです。
動画のインタビューをご覧いただいたとおり、実はすでに去年の11月にNHLRでテストしていた武藤英紀。今回は2度目のテストとなったわけですが、すっかりチームになじんでいた感じでしたね。エンジニアがかつてAGRにいた（ダニカ担当）こともあるので、気心知れた感じでしょうか。生き生きとした表情が良かったですね。
早朝のサーキットの気温は1〜2度くらいしかなかったと思います。朝一で会った英紀は笑顔でダウンジャケットを着ていますが、これでもちょっと寒そうでした。天気予報を見たら寒くなるってことはわかっていたので、みんなそれなりの用意はしてきたはずですが、まさかここまで寒くなるとは思わなかったでしょう。
写真を見ると快晴で気持ちがよさそうですが、風がちょっとでも吹きだすと寒くて寒くて。太陽が雲に隠れると、あっという間に寒さが2割り増しくらいになります。これじゃ、ここでテストしてもレースをするときの参考にならないってことで、パンサー･レーシングは昨日のうちにフロリダ州セブリングに移動してテストをするようです。ナイスな判断かもしれませんな。
これだけ寒いと、タイヤが十分温まらないうちにちょっとでもミスしたら、すぐにクルリンとスピンですよ。去年のチャンピオン、フランキッティだってスピンしちゃってました。明日はもっと寒くなるという予報なので、テスト開始時間がまたまた遅れそうですね。
琢磨のトレーラーに様子を見に行こうと向かったら、その途中でルクソ･ドラゴン･レーシングの共同チーム･オーナーとなったジル･ド･フェランと、ドライバーのラファエル･マトスに遭遇。そこにはトニー･カナーンとマイケル･アンドレッティもいたのですが、突然3人がポルトガル語になったため、マイケルはちんぷんかんぷん。トニーが気がついてすぐに英語に戻したものの、相変わらずブラジル度が高いインディカーです。そういえば、昨日のドライバー撮影でトニーに「ブラジルに行くの楽しみだけど、危ないよね？」って聞いたら「そんなことないよ！」って。彼はいつもボディガードをつけているみたいですが･･･。
チーム･ペンスキーがマシンを整備している場所には、なんと野外用のストーブが。寒くなるのが分かっていたから、持ち込んだのでしょう。こういう準備の良さがトップ･チームと呼ばれる由縁なのかもしれませんね。すばらしい！ 明日はちょっとでも暖かくなって欲しいものです