<Honda>
開催地:アラバマ州リーズ
会場:バーバー・モータースポーツ・パーク(2.3マイル/ロードコース)
天候:22日/快晴、23日/晴れときどき曇り
気温:22日/10〜21℃、23日15〜23℃
IRL IndyCarシリーズは、2009年シーズンに向けて、シーズンオフの間に2回のオープンテストを実施した。その1回目は2月下旬にフロリダ州ホームステッド・マイアミ・スピードウェイのオーバルコースに22台を集めて行われ、2回目は3月22、23日の2日間、アラバマ州にあるロードコース、バーバー・モータースポーツ・パークで開催された。
適度なアップダウンを持つコースで、走行初日にはディフェンディングチャンピオンのスコット・ディクソン(Target Chip Ganassi Racing)が1分10秒5005(平均時速117.446マイル)の最速タイムをマークした。2日目は、1分9秒4557(平均時速119.213マイル)までラップタイムを縮めたウィル・パワー(Team Penske)がトップだった。
路面にタイヤラバーがのったこと、いくぶん涼しくなった気温、そして、各チームがセッティングを向上させたことにより、走行2日目は各車がより速いラップタイムを記録。パワーが2日間の総合トップタイムホルダーとなった。2番手につけたのはダリオ・フランキッティ(Target Chip Ganassi Racing)で、3番手はライアン・ブリスコー(Team Penske)。初日トップだったディクソンは4番手で、グラハム・レイホール(Newman/Haas/Lanigan Racing)が5番手だった。
フル参戦2年目を迎える武藤英紀(Andretti Green Racing)は、初日のベストが1分10秒9650(平均時速116.677マイル)で、11番手につけた。2日目の武藤は1分10秒3574(平均時速117.685マイル)までタイムを短縮し、10番手にランクされた。2日間での武藤の周回数は165周、379.5マイルに及んだ。
武藤が所属するAndretti Green Racingは、08年にロードコースでのパフォーマンスが振るわなかったため、オフの間に多くのシミュレーションテストを行った。今回のテストではラップタイム自体に強いこだわりは持たず、シミュレーションで得られたデータを実走行で確認する作業をこなすことに専念した。
テストは両日とも好天に恵まれ、日曜日の走行初日には多くのファンがサーキットに集まった。ファンの前で16台のインディカーは周回を重ね、シーズン開幕に向けて準備を進めた。
09年のIRL IndyCarシリーズは、いよいよ4月第1週に、フロリダ半島に位置する一般道と空港の滑走路を用いたストリートコース「セント・ピーターズバーグ」で開幕を迎える。決勝レースは4月5日(日)に開催される。
ウィル・パワー
「私はまだチームに加わって日が浅いので、この2日間はエンジニアとのコミュニケーションを深めることに専念した。共同作業を進める中でいいセッティングをいくつか見つけられたし、自分に合うマシンにすることもできた。とてもいいテストとなった。これで自信を持って開幕戦を迎えられる」
ダリオ・フランキッティ
「バーバー・モータースポーツ・パークは高速コーナーが多く、とても面白いコースだった。この2日間のテストで我々のチームは多くの成果を挙げられたと思う。マシンを走らせるたび、エンジニアは私のことを、私はクルーたちのことを、より深く理解することができる。チームメートのスコット・ディクソンとの関係も良好だ」
武藤英紀
「今回のテストにはチームがとても多くのテストプログラムを用意していました。それらをこなすことで、シーズン中のレースに向けてのデータを集めることができました。いくつかいいセッティングを見つけられましたし、何よりもこうして多くの項目を試すことで、悪いものを実際のレースに使わないで済むのは大きいと思います。セント・ピーターズバーグでは、去年もチームは速かったし、今回のテストでも自分たちは低速セクションがよかったので、開幕戦ではいい結果を残せると思います」