<Toyota>
NASCARスプリント・カップ・シリーズ
第17戦 LENOX Industrial Tools 301
NASCARスプリント・カップ・シリーズ第17戦「LENOX Industrial Tools 301」が6月29日(日)米国北東部ニューハンプシャー州ロードンのニューハンプシャー・モーター・スピードウェイで開催された。
27日(金)午後3時から予選が行われたが、前半の24台が走り終えた時点で、突然の降雨のために予選は中断。雨が止んだ後、濡れた路面を乾かし、1時間45分の中断を経て予選が再開された。しかし、この中断の間に路面温度は約15度下がり、後半アタックするドライバーにとって有利な状況となった。
“トヨタ カムリ”勢は多くが前半にアタックを終えていたが、そんな中で、最後から2番目のアタックという好順位に恵まれたA.J.アルメンディンガーが“トヨタ カムリ”勢最上位の10番手グリッドを獲得。また、ロードンのようなフラットなコースを得意とするデニー・ハムリンは、中断前のアタックだったにも関わらず、好タイムをマークし、12番手につけた。
前戦ソノマで今季5勝目を挙げたカイル・ブッシュは、予選走行中に降雨に見舞われ、中断されるという不運もあり、再開後の最初のドライバーとして再びアタックを行ったが、 27番手となった。28番手にトニー・スチュワート、29番手にデビッド・ロイティマンと続き、 10台の“トヨタ カムリ”が決勝へと挑むことになった。
29日(日)午後2時16分、1.058マイルを301周(320マイル:約510km)で競われる決勝レースのスタートが切られた。
12番手スタートのアルメンディンガーは、1周目に9位に浮上。追い上げてきたハムリンとともに、トップ10圏内でのバトルを繰り広げた。序盤戦はイエローコーションの出ない展開となったが、28番手スタートのスチュワートが目覚ましい追い上げを見せ、65周目にはトップ10へとポジションを上げた。
グリーン下で各車1度目のピットインを終えた後、86周目にこの日初めてのイエローコーション。上位勢がピットへ向かう中、コース上へ残ったブライアン・ヴィッカーズが2位。ピットインし、給油のみ行ったスチュワートも4位で90周目の再スタートを切った。
トップ争いを繰り広げたスチュワートは、141周目、この日2度目のイエローコーション時のピットアウト時に、数センチ差でライバルを抑え、首位に立った。
その後、スチュワートはジミー・ジョンソン(シボレー)と激しい首位争いを繰り広げながらも、ピットタイミングによる数周以外は首位の座を譲らず、後半戦を支配。その後方には、ハムリンが3位まで浮上した。
271周目にイエローコーションが出され、トップ9台がピットイン。トップグループとは異なる戦略を採り、このイエローコーションでコース上に残った、マイケル・ウォルトリップが2位、J.J.イェリーが3位に浮上した。
278周目に再スタートが切られたが、その直後、280周目に他車のクラッシュで再びイエローコーション。このコーションラップ中に、19位を走行中のKy.ブッシュにJ.モントーヤ(ダッジ)が接触し、2台はスピン。ピットインを余儀なくされた。
レースは終盤となり、最後の激戦が期待されたが、残り17周となった284周目、イエローコーション中に突然の降雨に見舞われ、レースはその時点で赤旗終了となった。
“トヨタ カムリ”勢では、ウォルトリップが2位、イェリーが3位でフィニッシュ。ウォルトリップは、予選後にエンジン交換を行ったため、最後尾からのスタートながら、後半追い上げ、今季自己最高位の2位フィニッシュを果たした。イェリーの3位も今季自己最高位。
一方、今レース最多の132周に渡り首位を走行、後半戦を支配したスチュワートは13位でレースを終えたが、暫定ドライバーズランキングでは2つポジションを上げ、9位とトップ10入り。8位でフィニッシュしたハムリンも、一つランキングを挙げ7位となった。Ky.ブッシュは終盤の接触、スピンで25位に終わったが、ランキング首位の座は堅守している。
次戦第18戦は7月5日(土)米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催される。
ドライバー マイケル・ウォルトリップ:
「雨のおかげではなく、戦略による結果だ。多くのポイント獲得は、確かに望んでいたことであり、素晴らしいことだが、私はそんなに利口にはなれない。勝てるのなら、全てのポイントを断念してでも、レースを再開したかった。あと何周か、グリーンでレースが再開していたらと思う。170ポイントを獲得出来たことは分かっているが、それ以上に、1位と2位の差を実感している。それは非常に大きな違いだ。優勝出来れば、我々のチームのこれまでの努力が報われる結果となっただろう」
第17戦 LENOX Industrial Tools 301 決勝結果
順位 予選 No. ドライバー名 車種 周回
1 26 2 カート・ブッシュ ダッジ 284
2 36 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 284
3 30 96 J.J.イェリー トヨタ カムリ 284
8 12 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 284
13 28 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 284
16 40 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 284
19 29 44 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 284
25 27 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 284
33 41 22 デイブ・ブレイニー トヨタ カムリ 281
42 38 00 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 209
43 10 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 202
選手権 ポイント表
ドライバーズポイント
順位 ドライバー名 メーカー ポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 2496
2 ジェフ・バートン シボレー 2432
3 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 2352
7 デニー・ハムリン トヨタ 2150
9 トニー・スチュワート トヨタ 2042
16 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 1903
27 デビッド・ロイティマン トヨタ 1496
29 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1421
30 デイブ・ブレイニー トヨタ 1363
36 J.J.イェリー トヨタ 1047
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 833
40 A.J.アルメンディンガー トヨタ 690
45 マイク・スキナー トヨタ 423
マニュファクチャラーズポイント
順位 メーカー ポイント
1 トヨタ 106
2 シボレー 96
3 フォード 89
4 ダッジ 83
※結果及びポイントは暫定