<Toyota>
NASCARスプリント・カップ・シリーズ
第14戦 Pocono 500
NASCARスプリント・カップ・シリーズ第14戦「Pocono 500」が6月8日(日)米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで開催された。
この週末は、スプリント・カップ・シリーズがペンシルバニア州のポコノ、ネイションワイド・シリーズがテネシー州のナッシュビル、クラフツマン・トラック・シリーズがテキサス州のテキサスと、トップ3カテゴリーが全く異なる州、異なる場所でのレース開催となるが、カイル・ブッシュが、この3レース全てに参戦することで注目を集めた。同じ週末、異なる3カ所で行われる3レース全てに、1人のドライバーが出場するのは史上初めての挑戦となる。
6日(金)午後3時半からスプリント・カップ・シリーズの予選が行われ、A.J.アルメンディンガーが“トヨタ カムリ”勢トップの8番手で予選を通過。Ky.ブッシュも10番手につけ、9台の“トヨタ カムリ”が決勝へと駒を進めた。
予選を終え、すぐにテキサスへと飛んだKy.ブッシュは、クラフツマン・トラック・シリーズで見事2位フィニッシュ。レース後再びポコノへと戻り、7日(土)の公式練習へと臨んだ。しかし、午前中の公式練習でKy.ブッシュはクラッシュ。車体のダメージは大きく、Ky.ブッシュは決勝レースで、スペアカーへの乗り換えを余儀なくされた。このため、予選で10番手グリッドを獲得していたKy.ブッシュだったが、決勝レースでは最後尾からのスタートとなってしまった。
6月8日(日)午後2時19分に2.5マイルオーバルを200周(500マイル:約800km)の長丁場で競われる決勝レースがスタート。12番手スタートのトニー・スチュワートと16番手スタートのデニー・ハムリンが序盤から一気にポジションを上げ、8番手スタートのアルメンディンガーと共に上位争いに加わった。
一方、土曜日の夜もテネシーへと飛び、ネイションワイド・シリーズを戦ってポコノへと戻ってきたKy.ブッシュは、最後尾スタートから徐々にポジションを上げていったが、19位走行中の47周目、最終コーナー立ち上がりで他車と接触してバランスを崩し、壁にクラッシュ。ガレージでの修復を余儀なくされた。
レースはイエローコーションの多発した前半戦から一転、後半はイエローコーションの少ない展開となった。終盤、トップ5圏で戦っていたハムリンとスチュワートだったが、 171周目のピットインで、スチュワートはピットレーンスピード違反のペナルティのため、無念の後退。176周目にこの日最後のイエローコーションが出されると、上位勢はピットイン。 166周目に、グリーン下でのピットを終えていたヴィッカーズはコースに残り、首位に浮上した。
しかし、終盤タイヤが厳しくなったヴィッカーズは、新しいタイヤに交換した後続の猛追を受け、185周目にはケイシー・ケイン(ダッジ)に首位の座を譲ることとなった。また、9位で最後の再スタートを切ったハムリンも素晴らしい追い上げを見せ、ヴィッカーズとテール・トゥ・ノーズでの激しい2位争いとなった。しかし、最後はヴィッカーズが逃げ切り、自身今季最上位となる2位でフィニッシュ。ハムリンが3位。34台がトップと同一周回フィニッシュという激戦となったが、常にトップ10圏内でレースを戦ったA.J.アルメンディンガーが、やはり自身最高位となる12位に入った。
Ky.ブッシュは2時間余りに渡るガレージでの修復の末、コースへ復帰し、最後尾43位でフィニッシュ。Ky.ブッシュはドライバーズランキングで21ポイントまで詰め寄られたものの、首位の座を守った。
次戦第15戦は6月15日(日)米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで開催される。
ドライバー ブライアン・ヴィッカーズ:
「2位という結果は嬉しいが、満足はしていない。この結果は多くの意味を持つ。昨日までは苦戦していたが、昨夜から今日にかけてチームは全てをこなし、多くの変更を行ってくれた。素晴らしい仕事をしてくれたチームスタッフを誇りに思う。レースの終盤は、コース上で最も速い1台だった。しかし、タイヤがもたなかった。我々は採りうる限り最善の戦略を採り、最高の“トヨタ カムリ”をドライブしていた。しかし、優勝したケイシー・ケインは更に良いタイヤを持っていたということだ。いつか我々はここで勝利を挙げることが出来るだろう。今日は多くのことを得たレースとなった」
第14戦 Pocono 500 決勝結果
順位 予選 No. ドライバー名 車種 周回
1 1 9 ケイシー・ケイン ダッジ 200
2 15 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 200
3 16 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 200
12 8 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 200
19 36 44 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 200
22 32 22 デイブ・ブレイニー トヨタ カムリ 200
27 39 00 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 200
35 12 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 199
37 19 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 199
43 10 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 95
選手権 ポイント表
ドライバーズポイント
順位 ドライバー名 メーカー ポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 2084
2 ジェフ・バートン シボレー 2063
3 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 1939
5 デニー・ハムリン トヨタ 1800
12 トニー・スチュワート トヨタ 1614
17 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 1502
25 デイビッド・ロイティマン トヨタ 1289
29 デイブ・ブレイニー トヨタ 1150
35 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1064
36 J.J.イェリー トヨタ 842
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 644
43 A.J.アルメンディンガー トヨタ 493
45 マイク・スキナー トヨタ 423
マニュファクチャラーズポイント
順位 メーカー ポイント
1 トヨタ 88
2 シボレー 79
3 フォード 76
4 ダッジ 65
※結果及びポイントは暫定