アメリカン・ルマン・シリーズ第2戦セント・ピーターズバーグ
■開催日 : 4月5日(土)
■開催地 : フロリダ州セント・ピーターズバーグ
■サーキット : セント・ピーターズバーグ
■コース全長 : 2.896km
4月5日(土)にフロリダ州セント・ピーターズバーグで行われたアキュラ・スポーツカー・チャレンジにおいて、#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラを駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組がアメリカン・ルマン・シリーズでのチームベスト記録となるLMPクラス2位表彰台を獲得した。アンドレッティ・グリーン・レーシングはLMP2クラス5位、ロウズ・フェルナンデス・レーシングはアウディと接触しながらも7位でフィニッシュした。
美しい湾に面した14のコーナーを配す全長1.8マイルのタイトなストリートコースで、1時間55分に及ぶレースが行われ、ハイクロフト・レーシングが、総合3位を獲得した。アキュラチームは昨年よりアメリカン・ルマン・シリーズに参戦し、初年度に4度の3位表彰台を獲得している。
ハイクロフトチームは、レース前半の36周を担当したシャープが2台のポルシェ、アウディと共にトップ4で激戦を繰り広げた。そして、コーション時に素早いピットワークを敢行して、昨年のル・マン24時間の覇者であるブラバムが後半の45周を受け継いだ。ブラバムは、混戦と多くのクラッシュの中で巧みなレース展開を繰り広げ、2位表彰台を獲得した。
セブリングで4位、セント・ピーターズバーグで2位を獲得したハイクロフト・アキュラチームは、4月19日のロングビーチでの次戦を前に、総合ポイントでLMP2クラス2位に浮上した。
IndyCarシリーズが、2005年に初めてセント・ピーターズバーグで開催した時のポールシッターであるブライアン・ハータが駆る#26 XMサテライトラジオ・アキュラ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は激しいレースの中、LMP2クラス5位でフィニッシュした。ハータのチームメイト、クリスチャン・フィッティパルディは素晴らしいスタートで3位を走行していたが、2周目の第5コーナーでスピンし、周回遅れを喫した。その後、ハータが42周で交代し、5位でチェッカーフラッグを受けた。
苦戦を強いられたのは#15 ロウズ・アキュラを駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)だった。81周目後半までトップ5を走行していたが、その後、フェルナンデスがLMP1クラスのアウディに追突され、ピットインを余儀なくされたために7位となった。
レースは、ティモ・バーンハード/ロマン・デュマ組(ペンスキー・ポルシェ)が、セブリングに続く2連勝を飾り、総合ポイントでLMP2クラスをリードしている。
■ハイクロフト・レーシング:LMP2クラス2位(総合3位)
デイビッド・ブラバム(David Brabham)
「熱と湿度によって路面が滑りやすかったため、壁に衝突しないように注意しながらのレースだった。結果としてポルシェとアウディと競り合えたので、今日の結果に満足している。スタート時はグリップレベルで苦戦したが、安定してくると、常にトップ集団で走ることができた。チームスタッフにとって、とても大きな勝利となった。我々はセブリングで4位、今回2位となり、よいシーズンスタートを切ることができた。新しいアキュラのシャシーを開発しており、ロングビーチに向けてやるべきことはまだある。今日のレースで、スコットがトップ集団で他車と競る素晴らしいスタートを見せ、マシンのよい状態も保ってくれた。彼はインディカーでセント・ピーターズバーグを走ったことはあったが、大きなスポーツカーでの走りはまた異なる。我々は、今日の結果とよいシーズンスタートに満足している。」
スコット・シャープ(Scott Sharp)
「ハイクロフト・アキュラチームにとって素晴らしい結果だ。ミスをせずに、トップ集団で走ることを心がけた。滑りやすい路面と、タイトな壁面に苦戦を強いられるコースだ。デイビッドによいコンディションでマシンを託したかった。彼の走りも素晴らしかった。今回が一緒にレースをする2度目であり、我々は、まだお互いについて学んでいるところだ。ペンスキーとダイソン・ポルシェに勝るのはまだ難しいが、チームは一丸となってきており、近い将来、彼らと素晴らしいレースができるだろう。」
■アンドレッティ・グリーン・レーシング:LMP2クラス5位(総合6位)
ブライアン・ハータ(Bryan Herta)
「残念な結果だが、チームスタッフには本当に感謝しなければならない。彼らは素晴らしい仕事で共に戦ってくれた。マシンの調子はよく、ロングビーチでのレースを楽しみにしている。」
クリスチャン・フィッティパルディ(Christian Fittipaldi)
「スタート時、特別なことは何もしなかった。ただ、よいスタートが切れ、よい走りができただけだ。今朝、スタートを練習しており、まだ温度が上がっていないタイヤでどうブレーキをかけるべきか把握していたつもりだったが、実際の状況は異なっていた。結果としてよい方向に転じたが、2周目でミスをしてしまった。ブレーキをかけた時、2インチ深く踏み込んだため、リアタイヤがロックしてスピンしてしまい、防壁に追突しかけた。」
■ロウズ・フェルナンデス・レーシング:LMP2クラス7位(総合10位)
エイドリアン・フェルナンデス(Adrian Fernandez)
「金曜日の最初の練習走行でマシンにトラブルがあり、ルイスと私が好むグリップレベルでは決してなかった。マシンは我々が望む以上にスライドした。後方から追突してきたアウディに何が起こったのかは分からない。新しいリアタイヤ交換のためにピットインせざるを得ず、数周のビハインドを負ったが、フィニッシュすることはできた。ロングビーチでよい結果を出すことを楽しみにしている。」
ルイス・ディアス(Luis Diaz)
「今日のマシンの状態は我々が好むものではなかった。しかし、レース終盤ではエイドリアンがトップ5で走っていた。アウディとの接触は不運だった。結果として、ロングビーチに向けて、マシンのハンドリングを向上させなければならない。我々はまだアキュラの新しいシャシーでの経験が浅く、更なるセッティングに取り組む必要がある。ロングビーチでのレースをとても楽しみにしている。」