<SUPER AGURI PANTHER RACING>
<2007 IRLインディカー・シリーズ 第12戦 The Honda 200 at ミド-オハイオ>
【日 程】7月20日〜7月22日
【開催地】オハイオ州レキシントン
【コース】ミド-オハイオ・スポーツカー・コース
【距 離】2.258マイル(3.633km)×85周=191.91マイル(308.815km)
■■■7月22日決勝■■■
天候:快晴/気温:24℃/時間:13時58分〜(日本時間23日2時58分〜)
<大観衆を集めたミド-オハイオ>
名門ロードコースでのIRLインディカー・シリーズ公式戦は今回が初開催。決勝日の全長2.258マイル(3.633km)のコースはファンで埋め尽くされた。決勝レースの時刻が迫ってもサーキットのゲートには入場できていないファンが長い列を作っていたため、主催者がスタートを遅らせる措置をとったほどであった。
ミド-オハイオ・スポーツカー・コースは自然の地形を活かしたレイアウトで、観客は芝生の丘の上からコースを見渡せるようになっている。18台のインディカーは好天の下、大勢のファンたちの目の前で85周の激しいバトルを繰り広げた。
<スタートでふたつポジションをアップ>
スーパーアグリ・パンサー・レーシングで走る松浦孝亮は、予選こそ13位であったが、満員のファンを前に全力を出し切ってレースを戦おうとマシンに乗り込んだ。スタートで先頭グループにアクシデントがあり、その混乱を巧みにすり抜けた松浦はポジションを11位へと上げた。バディ・ライス、AJ・フォイトIV世らとのバトルで始まった松浦のレースは、トーマス・シェクターを追いかける展開へと変わり、松浦はひとつでも前にポジションを進めようと走っていた。
<休み無いバトルでトップ10入りを目指す>
スタート直後のもの以外、順位に大きな変動がないままレース序盤は進展していった。松浦の後ろには、1周目のアクシデントで後退したトニー・カナーンが迫って来たが、トップコンテンダーである彼とも堂々と渡り合い、トップ10をうかがうポジションでの走行を続けた。
松浦が1回目のピットストップを行ったのは26周目で、ライバル勢よりも早いタイミングだった。コースの空いている部分にピットアウトできれば、自分のペースで走ることが可能で、その方がラップタイムを良く、上位との差を縮めることができると考えたからだった。
<レース終盤のフルコースコーション>
85周のレースが46周目を迎えたところで、サム・ホーニッシュJr.のアクシデントによるフルコースコーションが出た。ほぼ全車がここでピットイン。しかし、まだゴールまでにはもう1度給油を行わねばならない難しいタイミングであった。
スーパーアグリ・パンサー・レーシングのピットは、このタイミングで給油することを決定。しかし、最後の燃料補給となるはずだったこのタイミングでのピットストップで、松浦のマシンには十分な燃料が補給されなかった。チームに計算ミスがあったのだ。
11位を保っていた松浦は、ひとつでも上位のポジションを獲得すべくドライビングを続けたが、残り周回があと5周というタイミングでピットへと呼び入れられた。ほとんどのドライバーたちが3回のピットインで走り切るレースで、4回目のピットストップを行うことが大きなマイナスとなるのは当然で、松浦はポジションを12位に下げてフィニッシュした。
■■■コメント■■■
<松浦孝亮>
「自分としては戦うことができていたが、マシンが作れなかった」
「厳しいレースになっていました。リスタートで前を行くマシンとの間隔を詰めたり、オーバーテイクすることができなかったのは、タイヤの温まりに時間がかかっていたからです。その症状は今週ずっと悩まされてきたものです。いったん温度が上がれば、ハンドリングはバランスも良かったです。しかし、本当のトップ争いをできるまでのレベルにマシンセッティングを到達させることが、今週の自分たちにはできていませんでした。少し低いレベルでまとまってしまっていたという感じです。それでも、前半にはトーマス・シェクターやトニー・カナーンらとバトルができたし、自分としては戦うことができていたレースになっていたと思います。
最後に1回多くピットストップを行ったのは、燃料の補給量が足りなかったからです。今回はそうでもなかったのですが、もしもすごい接戦でポジション争いをしているような状況であったら、今日のようなミスで5つも6つも順位を下げてしまうこともありますから、今後はこうした大きなミスが出ないようにしたいと思います」
<ロン・キャット:チームマネージャー>
「レース中のコウスケはすばらしい走りを見せてくれた」
「ピットストップを一度多く行わねばならなかったのは、チームの計算ミスが原因だ。マシンのグリップ不足が今週の問題点だったが、レース中のコウスケはすばらしいラップタイムを記録していた。特にロングランとなって、走行距離の多い状態でのタイヤでトップグループに匹敵するタイムを出していた。ハンドリング自体は決して悪いものではなかったはずだ。しかし、今日のレースでは後方のスタートポジションであったことが大きなマイナスとして働いていた。ミド-オハイオはオーバーテイクが非常に難しいコースで、マシンが良かったとしても、そうそう簡単に前に出て行くことはできない。2回目のピットストップに入らない作戦も検討した。今回はその作戦が成功したチームもあったが、ピットタイミングをずらす作戦はギャンブルであり、今回の我々はそれをトライしなかった」
■■■決勝結果■■■
2.258マイル(3.633km)×85周=191.91マイル(308.815km)
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順位 No. ドライバー 周回数 タイム差
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1位 9 S.ディクソン 85 1:47’24.0663
2位 27 D.フランキッティ 85 +2.6917
3位 3 H.カストロネベス 85 +8.6783
4位 11 T.カナーン 85 +8.9611
5位 7 D.パトリック 85 +25.2578
12位 55 松浦孝亮 84 1周遅れ
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※全車、シャシーはダラーラ、エンジンはHonda、タイヤはファイアストン
■■■ポイントスタンディング■■■
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順位 No. ドライバー ポイント ビハインド
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1位 27 D.フランキッティ 474 リーダー
2位 9 S.ディクソン 450 -24
4位 11 T.カナーン 363 -111
3位 10 D.ウェルドン 357 -117
5位 6 S.ホーニッシュJr. 345 -129
18位 55 松浦孝亮 189 -285
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