CHAMP CAR

チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第2戦 ロング・ビーチ[予選日]フォト&レポート

<US-RACING>

画像

ポール・ポジションを獲得したのは、ディフェンディング・チャンピオンのセバスチャン・ブルデイ。先週末のラスベガスで苦しんだブルデイが、33回目を迎える伝統の舞台で復活を果たした。キャリア通算26回目となるポールは、トレイシーを抜いて現役選手最多のポール獲得回数。チャンプ・カーの史上最多記録でも、7位に浮上している。セッション開始後10分にコースインしたブルデイは、わずか5周目で今週末もっとも速いタイムとなる1分7秒546をマーク。ライバルたちは誰も彼のタイムを上回ることができず、そのまま予選が終了となった。ピットに戻ってきたブルデイは、クルーとがっちり握手を交わした後、奥さんのクレアと生まれたばかりの娘、エマと一緒に記念撮影。「比較的良い1日だったね。昨日は少しガッカリしたけど。今朝のプラクティスもうまく走れたし、マシンのセット・アップを改良した。コースの状態も良い感じだったよ」とブルデイは話し、ようやく本来入るべきポジションに戻ってきたことで、ほっとした様子を見せた。明日のレースでロング・ビーチ3連覇を狙う。

画像

惜しくも2戦連続のポール・ポジションを逃したパワー。今日はどのセッションもブルデイの先行を許し、あと一歩速さが足りなかった。予選は7周目でブルデイのタイムに0.149秒差と迫る1分7秒695をマーク。最後のラップで更なるタイム・アップを狙ったが、最終ターンの立ち上がりでマシンの挙動が乱れてしまい、ブルデイを上回ることは叶わなかった。「ヘアピンで攻めすぎたんだ。良いラップを失ってしまったね。でも良いセッションだったよ。フロント・ローからスタートすることは決まっていたし、チャンピオンシップ・ポイントのリードもある。明日はミスがないレースを狙っているんだ」と堅実なパワー。3位にはパジノウが入り、チーム・オーストラリアはこの週末も好調を維持している。今シーズン初めてフロント・ローに並ぶパワーとブルデイ。スタート直後のホールショット争いから眼が離せない。

画像

自己ベスト・グリットとなる3位を獲得したのは、昨年のアトランティック王者シモン・パジノウ。ルーキーらしからぬ安定した走りを見せ、1分7秒883をマークした。「マシンの調子が良かったんだ。今朝のプラクティスでもウィル(パワー)とチームはとても良い仕事をしていたからね。マシンの感触もかなり良いよ。昨日使っていたレッド・タイヤで、自己ベスト・ラップが出せたんだから、今日の結果はすごいといえるね。オージー・ヴィンヤーヅ・チームを誇りに思うよ」と喜ぶパジノウ。前戦はトラブルでリタイアを余儀なくされたが、ロング・ビーチではパワーとともに上位フィニッシュを飾りたい。

画像

デビュー戦のラスベガスは0周リタイアという、散々な結果に終わったグラハム・レイホール。今日の予選はアトランティックで経験済みのコースということもあり、自己ベストの5位に入った。「メディ|ゾーン・チームにとって5位というのは、とてもいい結果だと思うよ。もっと速く走れると思うけどね。これでトップとの差がそれほどないということがわかったよ。明日が僕にとってほんとうのデビュー・レースになる。クリーンなスタートになることを期待しているよ」と自信を持って話すレイホール。アメリカ人期待のルーキーがどんなレース運びを見せるか、注目が集まる。

画像

今朝のプラクティスでポール・トレイシーが大クラッシュを喫し、腰椎を骨折する重傷を負って病院に搬送されてしまった。フォーサイスはトレイシーの穴を埋めるべく、代役にオリオール・セルビアを起用するが、結果は14番手。いきなりのドライブではいくらベテランのセルビアといえども対応できず、「まだブレーキング時のマシンの限界性能が、ほとんどわからないんだ」と話す。突然めぐってきたトップ・チームでのドライブの機会。今後のシート獲得に向け、明日はぜひ好走を見せたいところ。セルビアはこのチャンスを活かせるかだろうか。

画像

チャンプ・カーの予選が終わったブルーノ・ジュンケイラのピットを訪れたのは、なんとクリスチアーノ・ダ・マッタ。昨年、ロード・アメリカのテスト中に鹿と激突し、重症を負ったダ・マッタが元気な姿を見せてくれました。ALMSのレースを直前に控えたダリオとマリーノのフランキッティ兄弟も輪の中に加わり、ダ・マッタを囲んで楽しそうに話す4人。まるで同窓会のような雰囲気です。他にもALMSで来ていたアドリアン・フェルナンデスやマイケル・アンドレッティ、ロジャー・ペンスキーなど、かつてのCARTを思い出すような面々がロング・ビーチに揃い、懐かしかったですね。そういえばあの朝香さんも来ていて、フランキッティと楽しそうに話をしてました。

画像

昨日同様、朝から快晴となったロングビーチに、午後からは薄い雲が少しだけ広がった。空気は乾燥しており、気温は朝のうち18度だったのが、予選が開始される頃には23度まで上昇するも、それほど暑いとは感じない、過ごしやすい一日となった。メインストレートのグランドスタンドは、予選日の今日も8割が埋まる盛況ぶり。訪れた観客たちはスピードの祭典を大いに楽しんでいました。

画像

今年からチャンプ・カーの新たなアトラクションとなった、2シーターF1のミナルディF1X2。ミナルディ・チームUSAのモーター・ホームで同乗体験の宣伝をしていたんですが、立てかけてあった看板を見たら、なんと3周で1万ドル(約120万円)! 今週はチャンプ・カー元社長のディック・アイズウィックと、ロング・ビーチの市長であるボブ・フォスターが乗ったそう。1万ドル分のスリルを味わいたい方は、ぜひお試しあれ。

画像

ロング・ビーチ・グランプリのもうひとつの目玉イベントといえば、プロ・セレブリティ・レース。毎年、スポーツ選手やハリウッド・スターなど、各界の著名人が真剣バトルを繰り広げるこのレースは、2007年で31回目を迎える。今年は『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』の監督で知られる、ジョージ・ルーカスが参戦。写真撮るのに、ちょっと緊張しましたよ。