<SUPER AGURI PANTHER RACING>
<2007 IPS インディ・プロ・シリーズ 第1戦マイアミ100>
【日程】3月23日〜3月24日
【開催地】フロリダ州ホームステッド
【サーキット】ホームステッド・マイアミ・スピードウェイ
【距離】オーバルコース:1.5マイル(2.414km)
■■■3月23日予選■■■
天候:晴れ/気温:22℃/時間:午後19時50分〜(日本時間24日午前8時50分〜)
<初めてのオーバルレースで好調なスタート>
武藤英紀がデビューするインディ・プロ・シリーズも今年の開幕戦は2デイイベントとなっている。初日である23日は午前と午後に各1回ずつのプラクティスが行われ、その後に予選がスケジュールされた。最初のプラクティスでの武藤はレース用セッティングを進めた。プラクティス2回目は予選開催時刻に近いため、コンディションも午前中より似たものになる。そのタイミングで予選用セッティングを行いたいとの考え方からだ。
1回目のプラクティスでは何台かの集団の後ろについたり、その中を走ったり、集団をリードしたりと、武藤はレース時のシミュレーションをしながら走行。自己ベストをセッションでの最終ラップとなる23周目に記録した。ラップタイムは5番手とまずまずの滑り出しを見せることとなった。
<あえて目標を定めずに臨んだ予選>
レース用セッティングではダウンフォースは多めに設定するのが普通だ。武藤は1回目のプラクティスでトラフィック内でのマシンのフィーリングを確認し、フロントにはあと少しのダウンフォースをかける方がよいとの感触を得た。
2回目のプラクティスでは予選用セッティングも武藤はチェック。予選は夕方の開催のため、気温は日中よりも低くなる。その点を考慮したセッティングへチームはマシンを変更。エンジニアの読みは当たり、武藤は初めてのオーバル予選でありながら、彼が走る前までトップにいたドライバーをコンマ2秒も上回るタイムでトップに立った。
ところが、デビュー戦でのポールポジション獲得は惜しくもならなかった。IPSへの参戦経験を持つ2人が好タイムをマーク。武藤の予選順位は3番手で、明日のレースは2列目イン側からスタートを切ることが決まった。
■■■コメント■■■
<武藤英紀>
「経験値を積みながらのレースになるが、トップグループで戦える感触は得た」
「プラクティスでは、合同テストの時よりも気温が高いことによる影響はさほど感じませんでした。しかし、風が強くてターン1ではオーバーステア、ターン3ではアンダーステアが出ていました。それに合わせたセッティングを見つけるのは難しかったですね。
予選ではミスなく走ることができました。自分としては順位を気にせずに走ったんですが、走り終わってみたらトップに立っていました。それを見たら、急に“1位”にこだわりたくなりました。2人に抜かれて3位にはなりましたが、初めての予選を終えた今考えると、テスト、そして今日のプラクティス2回と予選でオーバルに対する手応えみたいなものを感じることができたと思います。
自分より速いドライバーのタイムからすると、明日の決勝ではトップで引っ張るというレースはできないと思います。しかし、予選で1、2位となったドライバーたちに着いていくのは可能だと思いますし、トップグループで戦うことはできるはずです。これまでのレースキャリアでは、高速で誰かの後ろにピタリと着けて、ずっと走り続けるという経験はしていないので、いったいどんなものになるのか、ゴールまで走り切ってできる限りの経験を身につけたいと考えています」
<ジョー・ケイン:チームオーナー>
「予選はパーフェクト。決勝では経験を得るためにも完走が最重要課題だ」
「ヒデキは今日、素晴らしい仕事をし、才能の高さを改めて印象づけるパフォーマンスを見せてくれた。オーバルレースの経験がない彼が、本当に短い時間で力をつけ、初めての予選で3位に食い込んでみせたのだ。
明日はつまらないミスを犯さず、ゴールまで走り切ることが最重要と考えている。プッシュし過ぎてアクシデントを起こせば、クルーたちに負担がかかるばかりでなく、ドライバーは自信を失ってしまう。明日のレースでヒデキがトップ10フィニッシュを果たせれば、私はとてもハッピーだ。まずは経験を積むことが大切で、そのためにはゴールまで走り切ることが必要になる。スーパーアグリ・パンサー・レーシング、そしてヒデキが目指しているのは、ひとつのレースで優勝することではなく、チャンピオンになることなのだ」
■■■予選結果■■■
1.5マイル(2.414km) 出走23台
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順位 No. ドライバー タイム 平均速度mph(km/h)
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1位 9 C.フェスタ 28.5455 187.280(301.334)
2位 7 A.ロイド 28.6563 186.556(300.169)
3位 55 武藤英紀 28.7181 186.154(299.522)
4位 1 B.ウィルソン 28.9185 184.864(297.446)
5位 27 W.カニンガム 28.9208 184.850(297.424)
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※シャシーは全車ダラーラ、タイヤは全車ファイアストン