<US-RACING>
新チャンプ・カーによる最初のテストでトップ・タイムを記録したのは、3年連続チャンピオンのセバスチャン・ブルデイ。コースに現れたニューマン/ハースのDP01は真っ赤に塗られ、昨年とかなり雰囲気が異なるが、ディフェンディング・チャンピオンである彼の速さはいつも通りだった。この日記録されたタイムは、セブリングの非公式レコードにあと1秒と迫る51秒024で、新シャシーによる初めてのテストであるにも関わらず、いきなり好タイムをマークする。「僕たちは50周でマシンの全ての特徴を把握しきれないのはわかっている。まだ僕たちが抱えている幾つかの欠点を解決することを、考えているところだ。でも、このマシンには大きなポテンシャルがあるよ」と語るブルデイは、間違いなく今年もシリーズ・チャンピオンの最有力候補となる。
新たにレッドブルをスポンサーに迎えたPKVレーシング。レッド・ブルのサポート・ドライバーでF1のテストをしていたニール・ヤニが、チャンプ・カーのレース・シートを射止めた。マシンもコースも全てが初めてだったにも関わらず、いきなりブルデイに次ぐ2位タイムをマークし、その速さを見せつけたヤニ。しかし、それに負けないぐらいの速さを見せたのが、ジミー・バッサーだった。昨年の開幕戦以来のドライブにもかかわらず、この日6位となるタイムを記録し、本人も上機嫌。バッサーの役割はデータ収集とヤニのコーチ役で、テスト走行もドライバーが確定するまでの間と言う。「長い間、走っていなかったとは思えないね」と話すバッサーは、新シャシーでのドライブを満喫していた様子。きっと、新しいチャンプ・カーをドライブしたかったに違いない!
昨年、アトランティック・チャンピオンシップで活躍したグラハム・レイホール。チャンプ・カーへのステップ・アップを目指し、前回に続いて名門のニューマン/ハースでテストに参加した。この日は53周を走り、バッサーに次ぐ7位のタイムを記録。レイホールは新シャシーの速さに驚いたようで、「現時点でこれだけ速く走れるのはびっくりだね」とコメント。そのレイホールの付き添いをしていたのが、言わずと知れた3度のチャンプ・カー・チャンピオン、ボビー・レイホールであり、グラハムのお父さん。この日もグラハムにつきっきりで、ステージパパ振りを遺憾なく発揮していた。かつて自身もチームを率いてチャンプ・カーに参戦していただけに、ニューマン/ハースのピットにボビーがいるのはとても違和感がある。同じくピットには昨年ニューマン/ハースをドライブしたジュンケイラも訪れおり、グラハムがテストする様子をうらやましそうに見ていた。