<US-RACING>
チームを移籍したばかりのオールメンディンガーが、金曜日の第一予選で暫定ポール・ポジションを獲得した。先週から今週にかけて、実にアップダウンの多い1週間を過ごしたA.J.。まず先週の木曜日にアトランティック時代からともに仕事をしてきたルースポートから突然解雇宣告を受け、その翌週の火曜日に名門フォーサイスのドライバーとしてドミンゲスと入れ替わる形でチーム入りを果たした。その間、先週の金曜日には恋人のリン・クシュニレンコさんと婚約。さらに新チームの最初の仕事で見事に予選初日トップ・タイムと、本人にとってはかなりドラマチックな展開だったにちがいない。
長年ルースポートと共に成長してきたオールメンディンガーがチームを離れ、ダ・マッタがルースポートに電撃移籍した。2002年のシリーズチャンピオンは、昨年このポートランドでPKVレーシングに初優勝をプレゼントしたものの、今年はそのチームから離れることになり、デイル・コイン・レーシングから参戦していた。トップチームの仲間入りを果たそうとしているルースポートに移籍できたダ・マッタは、今日のプラクティスで12位、予選では10位となった。まだチームになじめていないようだが、今後本来の実力が発揮されることになるだろう。
昨年フォーサイスというトップチームのシートを得たドミンゲスは、今シーズン、ヒューストンで3位表彰台に上がる活躍を見せていた。しかし、開幕戦のスタートでチームメイトのトレイシーに追突し、前戦のミルウォーキーでも2周目にジュンケイラと接触するとトレイシーを巻き込むクラッシュに発展。このクラッシュの原因となったドミンゲスの走行に対し、ランキングポイントを引かれるペナルティを受けることなった。そのようなこともあってか、フォーサイスは、ドミンゲスを解雇し、ポートランドからはルースポートを離れたオールメンディンガーを起用することを発表した。シートを失ってしまったドミンゲスだが、今週末はダ・マッタが前戦まで参戦していたデイル・コイン・レーシングのシートに収まっている。結局は3人のドライバーがチームを移動したことになった今回の移籍騒動。ドミンゲスがハズレを引くことになったのは間違いない。
ロケットスポーツは前回のミルウォーキーでニッキー・パストレリをデビューさせ、続く今回のポートランドでは昨年のアトランティック・シリーズで3勝を挙げてランキング2位を獲得したトニス・ケイスメッツを起用して2台体制を復帰させた。これで開幕戦のロングビーチ以来、シリーズのエントリー台数が18台へ戻った。初めてのオーバルをトップ10でフィニッシュしたパストレリはこの日16位。一方のケイスメッツは、チャンプ・カー・デビュー初日をトップから約2.7秒遅れの18位のタイムで予選通過を果たした。