昨日の予告どおり、ブルデイが1分6秒台をただ一人記録し、ロング・ビーチで自身初となるポール・ポジションを獲得した。2003年に初参戦したブルデイは、開幕戦となったセント・ピータースバーグでポール・ポールポジションを獲得。開幕戦でポールからスタートするのは今回で2度目となる。2003年は初めてのチャンプ・カーでのレースだったこともあり、レースではトップからスタートするも11位でフィニッシュとなった。今回はただ一人1分6秒台を記録しただけに、明日のレースはトップを独走するような気もするが、先週末に行われインディ・カーのセント・ピータースバーグのフランキッティのように、メカニカルトラブルが発生するかもしれない。トップチームとなるニューマン/ハースではそのようなトラブルがないことを願いたい。チームメイトのジュンケイラは、昨日の予選からひとつポジションを落とし3位セカンドローからのスタートとなった。
2位フロントローを獲得したのは、昨年の最終戦メキシコ・シティで優勝したウイルソン。これまでの総合プラクティス・タイムで5位だったが、午後から行われた予選で見事2位となった。総合プラクティス・タイムで2位を記録していたチームメイトのオールメンディンガーはウイルソン、ジュンケイラにとどかず4位に。ニューマン/ハース、ルースポーツの2チームがトップ4を独占することになった。ルースポーツは昨年のメキシコ・ティでワンツー・フィニッシュを飾り、この開幕戦でも予選まではニューマン/ハースにならぶ活躍を発揮している。ルースポーツはチャンプ・カー参戦3年目の若いチームだが、すでにトップチームと呼ばれてもおかしくないチームに成長しているのは確かだ。
ニューマン/ハース、ルースポーツに続く5、6位に入ったのが、フォーサイスの2台。昨年から同チームに参戦したドミンゲスが、先輩ベテランドライバーのチームメイト、トレイシーを上回り5位を確保。昨日の予選で3位だったトレイシーは初日の予選同様、果敢にコースを攻める走りを披露するも残り時間9分となったところで、昨日同様、コンクリートウォールに接触してしまった。左側の前後のタイヤ、サスペンションにダメージを受け、走行は不可能となり6位にとどまることに。明日のレースでのポジションアップに期待したい。
午前のプラクティス後半に、最終コーナーとなるヘアピンの手前でスピンを喫したレッグは、午後の予選では最多ラップとなる14周のタイムアタックを行ったが17位となった。「もちろん、この結果にはがっかりしています。私は今学んでいる最中で、チームもとてもサポートしてくれていますし、ジミー(ヴァッサー)とオリオール(セルビア)もとてもよく教えてくれます。私にとって今はただ知ることが必要なんですよね。明日のレースもこれまでのようにそのプロセスを学ぶことを楽しみにしたいですね」と、レッグは自身の現状を冷静に受け止めているようだ。トップのボウデイと約2.3秒差があるが、現時点では止むをえない結果だろう。徐々にその差が縮まることに期待したい。ちなみにルーキー勢のトップはチーム・オーストラリアから参戦しているウィル・パワーの9位が最高位となった。
プラクティス前の午前9時30分から小樽グランプリがメディア懇談会を開き、現在の進行状況を説明した。北海道小樽グランプリ推進協議会の理事長である木下 修氏が挨拶し、内閣府の地域再生計画によって、日本で初めての市街地レースが実現に向かっていると説明。また、世界中でも小樽にしかできないという、5万トンクラスの客船からのレース観戦が可能だとアピールした(イラスト参照)。日本で初めての市街地レースを開催するにあたり、これまでの最大の課題は警察への道路使用許可の申請だったようで、この4月に申請する目処がたったことにより、本格的なスポンサー活動ができるようになったという。記者からの質問には、レース開催のために設立されたチャンプ・カー小樽グランプリ・コーポレーション社長の齊藤和記が答え、すでに10社ほどのスポンサーと交渉していることや、チャンプ・カーへの参戦を希望する数名の日本人ドライバーとも話を進めていることが明らかとなった。目標は2007年秋の開催だというが、それまでにどれだけのスポンサーが集まるかが最大の課題だ。