<US-RACING>
今シーズン最後のポール・ポジションを獲得したフランキッティ。自身にとってインディ・カー・シリーズで2度目、今シーズン初の予選トップとなった。総合プラクティス・タイムではチーム・メイトのウエルドンが1位、カナーンが2位で、フランキッティは4位だったが、予選では見事トップ・タイムを記録。フランキッティは今シーズン17戦中16戦をトップ10内からスタートし、インディ・カー・シリーズでの新記録を達成した。
昨年に続き、ターゲット・レーシング・チームズが乳癌研究団体と提携し、マシンのカラーリングを変更。乳癌早期発見の強化月間となる今月、ピンクリボンをマシンにペイントし、全体をピンクのカラーリングにしたマシンでレースに参戦する。これはレースを観戦しているファンに、乳癌の検査を行うように進める宣伝が目的だ。同チームが参戦しているNASCARのマシンもこのカラーリングで、10月に開催されるレースに参戦している。また、Tシャツ、帽子なども販売し、売り上げはすべて乳癌研究団体に寄付するとのこと。
とうとう今シーズン最後のレースとなった松浦。2回行われたプラクティスでは、自身が走行しようとしたタイミングでイエローコーションが発生したり、うまくトラフィックに入れなかったりと、満足に走行することができずに総合15位となった。不本意なままで迎えた予選だが、タイム・アタックで自身のトップ・タイムを叩き出して12位を獲得した。「午前の2回のセッションは、タイミングが悪くうまく走れませんでしたが、予選は自分達が思っていた以上に良かったです。やっとまともに走れたって感じですね」と語る松浦。「今年はミシガン(カリフォルニア・スピードウエイと同様の2マイル・オーバル)でGフォースが良くなかっただけに、ここでもどうなるか分かりません。トラフィックに入るとハンドリングが悪くなるので心配ですが、明日は全力を尽くしてがんばります」と明日の意気込みを語った。今季最後のレースだけに、自己最高位フィニッシュを期待したい。
「すごいアンダーを無理やり押さえているんですが、それでもリアは安定しないで、フロントも逃げていくような状況です。応急処置をしたんですが、厳しいですね。レースでタイヤがたれてきたら、もっとハンドルを切らなければいけないので危ないですね・・・・・・」と現状を語る安川。第2プラクティスでは18位となったが、応急処置しか出来ないマシンの状況で迎えた予選では、20位が精一杯となった。今回、昨年のインフィニティ・プロ・シリーズのチャンピオン、ティアゴ・メデイロスがチームメイトとして参戦しているが、そのメデイロスがプラクティスでクラッシュしてしまったため、チームは最終戦にして最も過酷な状況となっている。泣いても笑っても最後のレースとなるが、今シーズンベストのレースが出来ることを期待したい。
予選前の午後1時30分からホンダが記者会見を実施し、2009年シーズンまでの供給継続をアナウンスした。当初、競争相手がいなければ撤退すると語っていたHPD社長のロバート・クラークだが、単独メーカーとなっても供給を続けるという。「現在のアメリカン・オープン・ホイール・レーシングは、決していい状態にあるとはいえない。だがCART時代も含めて、今まで10年以上アメリカン・オープン・ホイールの世界に身をおいてきた我々としては、このような状態だからこそレースを続けることが重要だと判断した。我々がレースをやめたことによって、チームやスポンサーが離れ、さらに悪くなる状態を招くことは避けたい」とクラーク。「我々はオープンホイールレースをやりたいのだ。アメリカン・ホンダが親会社で、アメリカ国内のレースをすることが目的なだけに、当然IRLとなる。このシリーズをIRLと協力し合って良くしたい」