<DREYER & REINBOLD Racing>
インディカー・シリーズ第16戦 Watkins Glen Indy Grand Prix presented by Argent Mortgage
練習日レポート:9月23日(金)
2005年のIRLインディカー・シリーズも大半のスケジュールを消化し、この週末を含めて残り2戦となった。今週末は、ニューヨーク州中西部の山間部にあるワトキンス・グレン・インターナショナルで行なわれる「Watkins Glen INDY GRAND PRIX」。牧草地に囲まれたなだらかな地形を利用した1周3.37kmのコース。高速コーナーを中心とした17のコーナーを持つこのサーキットは、オーバルコースでのレースが主流のアメリカで、初の本格的なヨーロピアン・スタイルのコースとして1948年にオープンし、1961年から20年にわたってF1-U.S.グランプリを開催してきた歴史のあるサーキットであり、通称「ザ・グレン」と呼ばれている。
今年6月に行なわれた事前の合同テストでは、セットアップに手間取ったことと、降雨のためセッション自体が短縮となったこともあって、ドレイヤー&レインボールド・レーシングの24号車はわずかな走行しかできずに終わっていた。そのため、今日のセッションでは、ロジャー安川のコースへの慣れも含め、チームは走行開始から24号車をコースインさせラップを重ねることとした。
この日のワトキンス・グレン周辺の天候は、朝からぐずついており、インディカー・シリーズの走行がスタートする午前10時には、サーキット全体が雲にすっぽり入ってしまったような霧に包まれた状態であった。このため、スケジュールは30分遅れ、セッションは雨の中での走行となった。チームはドライセットでマシンを持ち込んでおり、ウェットのセットへの変更も検討したものの、予選日は晴れ、決勝日はところにより雷雨という予報もあり、ドライセットを軸にセットを進めていくこととし、雨の中で走行を続けた。セッションの途中には雨が上がり路面が乾き始めるシーンもあったが、無理にプッシュさせることなく、慎重にセットを詰めていく作業に集中した。そのためここでの安川のベスト・タイムは1分58秒8372(19台中16番手)に留まった。
変わって、午後のプラクティスは、雨も上がって空には陽射しが戻り、青空が広がる好天の中でのセッションとなった。前半はまだところどころ濡れていた路面も、セッション後半には乾いていき、その最終盤で出した1分37秒3846(19台中16番手)が安川のこの日のベスト・タイム(総合16番手)となった。
明日は午前10時20分より30分間、3回目の練習セッションがあり、午後1時(日本時間9月25日午前2時)より決勝グリッドを決める予選が予定されている。
ロジャー安川(ドライバー#24カー)
「午前中のセッションでは雨でした。自分にとって雨での走行は4年ぶりくらいになります。マシンはドライセットのまま、この雨のセッションを走行しました。まだ、決勝日の天候が読めないこともあって、ドライセットをメインにしたほうがいいということで、安定したラップタイムを刻めるようにしておこうという狙いです。前回のテストは走行がほとんどできずに終わったので、そのときできなかった、コースのどこを走ったら良いか、というコース確認もじっくりとできました。個人的にはバス・ストップ(ターン6-7にあるシケインの部分)が難しいですね。アスファルトとコンクリートの路面が交錯しているので、そのグリップレベルが変わるところで気を遣います。今日は、テストの時とは違うギヤ比のものを組んだこともあってちょっとタイムが伸びませんでした。もう一度このあたりを見直して、もう少し走りやすくなればタイムアップができると思います。マシン自体は、ちょっとアンダーが強めですがバランスはいいですし、見直しがうまくいけば、明日はもう少しタイムを刻めると思います」