<DREYER & REINBOLD Racing>
インディカー・シリーズ第13戦Honda Indy 225決勝レポート:8月21日(日)
シリーズ最高地、標高1600mのパイクスピーク・インターナショナル・レースウェイでの開催となるIRLインディカー・シリーズ第13戦Honda Indy 225。朝から雲ひとつない好天に恵まれた2デー・レースの2日目は決勝日となっており、午前中には決勝を前にしたファイナル・プラクティスが行なわれ、午後には決勝レースが行なわれた。
ドレイヤー&レインボールド・レーシングの24号車を駈るロジャー安川は、ファイナル・プラクティスで、マシンの最終調整を行ない「仕上がり具合は上出来ではないもののレースで戦えるレベル」との感触を示していた。
午後1時50分、気温30.5度、路面温度52.2度という状況下でレースはスタートした。午後になってサーキットの北側には昨日同様に、雨雲が広がってきていたものの、この1マイルのトラック上空は、グリーン・フラッグからチェッカード・フラッグまで日が陰ることはなかった。そして全225周で争うこのレースではイエロー・コーションが1回しか出されないクリーンなレースとなった。
15番手スタートの24号車は、出足は順調であったが、トップを行くマシンがとても速く、37周目にはラップダウンに陥ってしまう。今回のレース、チームは低燃費作戦を取っており、他のマシンよりも長くコースに留まることができていた。大半のマシンが最初のピットインをした直後に、イエロー・コーションが発生。このコーション下でのピットストップでラップダウンを取り戻せるはずであった。しかし、チームの迅速なピット作業にもかかわらず、ラップリードのマシンがやはり速く、その前にクルマを戻すことができなかった。ラップダウンは解消されないまま、24号車はレースを進めていくこととなる。
この最初の給油の際、タイヤの空気圧とウイングの変更を行なったが、そのチームの『読み』が外れ、マシンはそれまでと比べ、扱いづらいマシンに変わってしまっていた。そのため、この2スティント目では残念ながらペースを落とさざるを得なくなり、さらにラップダウンされることになるが、それでも安川は粘りの走りを続け13〜15番手の順位をキープ。166周目に2度目の給油ストップでクルマをもとに戻すとその順位をキープしたままゴールまで走りきった。
IRLインディカー・シリーズ次戦は、今季2度目のロードコース戦となる、第14戦Argent Mortgage Indy Grand Prix。サンフランシスコの北、ソノマにあるインフィニオン・レースウェイのコースで80周(計184マイル)を争うこととなる。このレースは8月28日(日)が決勝となる。
ロジャー安川(ドライバー#24カー)
「1スティント目はマシンは問題なく順調だったんですが、2スティント目のタイヤの空気圧変更とウイングの調整がズレてしまって・・・。結果はよいとは言えませんが、最終スティントでバランスを直すことができ、完走できてよかったです。レースの内容を見ると、今回もロングランで調子を崩していってしまうという展開になってしまいました。タイヤが新品の時はごまかせるのですが、タレて来ると、グリップ力が落ちてオーバー・ステアになってしまう。この症状は、シーズンを通して徐々には改善されてきてはいるんですが、他チームと比べるとまだまだという状態。根本的にこのメカニカル・グリップ不足の問題を解決できればもっと上のレベルでの戦いに持ち込めると思います。そのステージへ上がれるようチームと問題解決への道を探っていきたいと思います。次回はひさびさのロードコースです。やはり厳しい戦いになるかと思いますが、しぶとく走りきって完走を目指します」