<DREYER & REINBOLD Racing>
インディカー・シリーズ第9戦Firestone Indy 200決勝レポート:7月16日(土)
2デー・レースのIRLインディカー・シリーズ第9戦ナッシュビルは2日目の決勝日も前日同様すっきりしない天候が続いていた。スケジュールは前日キャンセルされた最終の練習走行が30分間行なわれ、午後6時から決勝レースがスタートすることになっていた。
しかし、この日も前日同様、時折雨が落ちてきており、午後一時から予定されていた最終練習セッションも15分ほど遅れてスタートした。このセッションでは、レースに向けて、前日からの調整の甲斐もあり、ドレイヤー&レインボールド・レーシングの24号車は、平均時速199.449マイル(時速約321km)のこの2日間のベスト・タイムを記録し、このセッション15番手のタイムとなった。
この練習走行を終えて、ロジャー安川は「大きな変更ではないですが、いろいろと気になったところを変更してきました。方向性は間違ってなかったようで安心しました。3デー・レースならもう少し詰められるはずですが、今回はもう次(のセッション)が決勝なんでしょうがないですね。クルマの仕上がりとしては80%くらいまできていると思います。これから夜(決勝)のセットを進めていきます」と久しぶりの笑顔でコメントした。
午後になって天候は回復し、青空も覗く好天の中、午後6時過ぎグリーンフラッグが振られ、決勝はスタートした。スタート直後に1台パスされたものの、リタイアしていくマシンを横目に順調に走行を重ね、順位は少しずつ上がっていく。しかし、無線の調子が悪くなったあとの92周目、2回目のピットストップで、安川はピットロード・スピード違反を犯してしまった。そのため、ドライブスルー・ペナルティを受け、2ラップダウンに陥ってしまう。それでも、安川は粘り強く走行を続け、その後出されたイエロー・コーションで、コース上に留まる作戦を取るなどして、周回遅れを1周分取り戻し順位を13位まで上げていた。
そしてこの日最後のイエロー・コーションとなる176周目の2台が絡むクラッシュで、散乱したパーツを避けるためピットロードを使って走行をした安川に対し、安川の後ろを走っていたエド・カーペンターはトラック上を走行。そこで順位の逆転が起きてしまった。そのため、ここで10位になれたはずの安川は、11番手でのフィニッシュと記録されてしまう。チームはすぐにこの件に付いて抗議を出すものの受け入れられず、11位のリザルトは覆ることはなかった。
次戦、IRLインディカー・シリーズ第10戦は、来週末の7月24日、ミルウォーキーでの「ABC サプライ・カンパニー/A.J.フォイト225」となる。
ロジャー安川(ドライバー#24カー)
「今日のマシン、午前中の走行がよかったんで、調子に乗ってガチャガチャ替えたら前半戦裏目に出ちゃいました。それを直したらバランスはそれほどひどくなかったです。ただ、ダンパーに問題があると思うんですが、熱を持つとバンプの上のモジュレーションがひどくて。40周くらいから、サスペンションがないような状態になってしまってました。毎回同様のトラブルは遭ったんでしょうが、特にこのサーキットはバンピーでダンパーに負荷がかかり過ぎたかな、と思っています。これはダンパーの開発も進めないといけませんね。それと、途中無線機が聞こえないトラブルがあってヤマカンでレースをするような状況になってしまいました。そんな状態だったので、ピットインも、そのタイミングがいつかなぁ、という感じでピットに戻ったんですが、いつも出ているスピードボードが無くて確認しなかったらスピードオーバーだったらしいです。黒旗が出されても、無線が無いので、本当に自分なのか確認もできなくて・・・。そこでラップダウンになっちゃったんですが、それがなかったらもっといいところへ行けたかも知れませんが。ここのところトップグループのお邪魔虫になっていたんで、あまり無理をせずいい子でおとなしくしていました。相手を抜いて攻めるレースでの11位(本当は10位だと思うんだけど)じゃなかったんですが、とりあえず、マシンをいいバランスまで持ってこれたんで、これでよしとします。ここで得た経験は次のレースでも使えるし、壊さないでレースもできましたから、いい雰囲気で次へ進められます」