<US-RACING>
今シーズン初のナイト・レースがテキサス・モーター・スピードウエイで開催。毎回3日間で行われるこのイベントは、併催されるNASCARクラフツマン・トラック・シリーズのレースが金曜日の午後8時に開始するため、毎年IRLの予選は初日に行われている。蒸し暑くなった初日は、午後2時の時点で気温32度と猛暑の中でプラクティスが始まった。この日2回のプラクティスが行われたが、第2プラクティスでトップ・タイムを記録したシェクターが、その後の予選で今シーズン2度目となるポール・ポジションを獲得。2番手にはチームメイトでルーキーのエンゲが入り、パンサー・レーシングとシボレーがフロントローを独占することになった。通算7度目のポール・ポジションを獲得したシェクターだが、そのうち3回はテキサスで記録。得意なテキサスで、ポール・トゥ・ウインを飾ることが出来るだろうか?
第1プラクティスで14番手となった安川は、第2プラクティスで17番手に後退。初日のプラクティス総合では16番手となった。午後7時30分から行われた予選では5番手に出走し、25.0922秒を記録。24秒台に届かず、予選18番手からスタートすることになる。「トレーラーから降ろした時点で、トラフィックの中でのハンドリングはいいんですけど、なぜか遅くて。2回目のプラクティスでは予選セッティングで走行したんですが、いろいろいじってもぜんぜんスピードが伸びなくて。明日のプラクティスではレース用エンジンに載せ変えて、レースのセッティングをつめながらスピードアップするようにがんばります。決勝はとりあえず追い上げるレースになると思うし、今シーズンこれまでまともに完走したレースが少ないので、トップグループで走行して完走することを目指します」と、予選後に話した安川。開幕戦を彷彿させる走りに期待したい。
第1プラクティスで15番手となった松浦は、第2プラクティスでは13番手にポジションアップ。総合14番手で予選に挑んだ。テキサスでのスピードには自身があるとインディ500のレース終了後に話していた松浦だが、予選では14番手に留まる。「今回はかなりいけると思ったんですけど、期待はずれなものになりました。ちょっと残念なんですけど、レースではまた変わると思います。車のバランスはいいんですが、スピードが出ない。スコット(チームメイト)も全く同じで、スピードが出ない。去年の最終戦と同じギアを組んできたんですけど、予想したギアがまったく外れちゃって。いろいろ試したんですが、原因が分からなくてお手上げ状態です」と予選後に話した松浦。安川と同様にマシンのバランスはいいものの、スピードの伸びに悩んでいるようだ。
インディ500で女性ドライバーとして初めてリード・ラップを築き、トップ争いを演じたパトリック。その後アメリカでの注目度はヒートアップし、アメリカの本屋で必ず売られている有名なスポーツ誌、スポーツ・イラストレーテッドの表紙を飾った。一般にもパトリックの存在に注目が集まってきている今、今回のテキサスでも群がるメディアは多く、その期待度はいつも以上に大きい。プラクティス総合では8番手だったが、予選でその期待に応える走りを見せて3番手のタイムを記録。インディ500に続くセカンドロー・スタートとなった。このテキサスから復活したライスやメイラといった先輩ドライバー、そしてアンドレッティ・グリーン・レーシングを押さえてホンダ勢でトップとなったパトリック。今シーズン中に優勝してしまうような勢いを感じるのは僕だけ?
今シーズン、日本人として初めてNASCARクラフツマン・トラック・シリーズにフル参戦している服部茂章。今日の予選では36台中17番手を獲得してみせた。今回で9戦目を迎えるが、服部のこれまでの予選最高位は第1戦デイトナ、第3戦アトランタでの7位。決勝ではレース中にアクシデントに見舞われることが多く、完走が2回で27位が最高位と不本意な成績に終わっている。トラック・シリーズはクラッシュでのダメージはIRLに比べれば少ないが、アクシデントは頻繁に起こる。生き残りをかけて走行するサバイバル・レースで、明日こそは完走、上位でのフィニッシュに期待したい。