＜US-RACING＞
みごと第１予選でトップ･タイムをマークし、フロント･ロー･スタートを確定したボウデイ。開幕戦から好調を維持しているボウデイは、「優勝した去年と同様、今回もマシンの調子はとてもいいよ。明日の最終予選も、どうなるか楽しみだね」とその自信のほどを語る。午前中のプラクティスでも2番手以下に0.847秒の差をつけ、ただ一人76秒台に乗せてトップ。続く予選ではチームメイトのジュンケイラに対し、0.281秒差の74.967秒を叩き出した。この日は最高気温が32度を超えたうえに湿度もかなり高く、ドライバーにとっては厳しいコンディションとなっていたが、終始安定したパフォーマンスを披露するところはさすがチャンピオン。この分だと明日土曜日の最終予選でも、タイムを縮めてくる可能性は高い。
予選開始後20分の時点で暫定トップに立ったが、ボウデイが逆転した途端にコーションとなり、リズムが狂ったジュンケイラ。予選終盤でタイムアップを図ったものの、チームメイトのボウデイのタイムには一歩届かず。最終的に2位で予選初日を終えた。セッション終了後のインタビューでは、「おそらく決勝レースはかなりコンペティティブな展開になるはず。比較的パッシングシーンが多く見られることが多いこのコースでも、スタート位置は重要だ。ここはちょっとラインを外すと路面状況が悪くなる傾向があるからね」とコメント。明日の最終予選ではボウデイを凌いでポールを獲得できるか。
予選終了3分前に8番手に上がり、さらに残り1分というところで3番手に浮上したウイルソン。最終ラップではポジションこそ上がらなかったものの、75.836秒へと自己ベストタイムを更新した。プラクティスではスピードがなかなか上がらず、フラストレーションが溜まっていたようだが、予選終盤に提示されたレッドフラッグにより、セッションが中断されていた時間を利用してセッティングを変更。これが吉と出てそこからいっきにポジションを上げることに成功した。記者会見では、「3番手という結果でも嬉しいよ。最初はスピードアップできずにいたからね。まだいくつか向上できそうな点があるから、明日はもっとタイムを短縮できるかもしれない。ニューマン/ハース･レーシングの連中にどこまで迫れるかわからないが、徐々によい方向へ向かっていると思う」と語ったウイルソン。絶好調のニューマン/ハースに、ぜひとも食い込んで欲しいところだ。
午前中の最初のプラクティスでは、トップのボウデイに次いで2番手のタイムをマークしたトレイシーだったが、予選開始後17分が経過した時点で最初のタイムアタックに挑んだ際、シケインでスピンを喫してコースアウトしてしまった。「リアが流れ出したマシンを何とかセーブしようとしたが、逆に縁石に乗り上げてしまい、そのまま宙に浮いてしまった。着地した衝撃でマシンに致命的なダメージを負ったようだ」と状況を語るトレイシー。「朝からずっとオーバーステア気味だったんだが、予選でもその症状が出てしまった。チームに対しては申し訳ないことをしてしまった。でも全体的に決して調子は悪くなかったし、うまくいけばポールポジションも狙えたと思う。もう一度明日のチャンスに賭けるよ」と比較的楽観的な様子。開幕戦に続く連続ポールなるか。
今年からフォーサイス･レーシングで走っている地元メキシコのヒーロー、ドミンゲスが健闘して5位に入った。昨年までは大勢いたメキシコ勢だが、今年のレギュラーはこのドミンゲスただひとり。今回はスポット参戦でPKVからジョルダインが走る予定だったものの、噂によるとNASCARとの契約で土壇場になってダメだしとなり、4日前になってホルヘ･ゲテルスが走ることに決まった。このゲテルスだが、3月にメキシコシティで行われたNASCARブッシュ･レースでポール･ポジションを獲得し、決勝でも24周をリードして注目を集めた逸材。フォードのバックアップで決まったということだが、テストもなしでいきなりのチャンプ･カーはやはり無理だろう。実質最下位と厳しい初日になってしまった。