<SHIGEAKI HATTORI>
■2005年 2月18日 Daytona,Florida
デイトナ インターナショナル スピードウェイ(フロリダ州)で開催されている『NASCARクラフトマン・トラックシリーズ(Craftsman Truck series)』開幕戦の決勝レースにおいて、GERMAIN/ARNOLD RACING(ジャメイン/アーノルド レーシング)から、トヨタ・タンドラで日本人として初めてNASCARシリーズにフル参戦を開始した服部 茂章(CarNo.9)は、レース中盤に発生した多重クラッシュに巻き込まれ、リタイヤという残念な結果に終わった。NASCARシリーズにおいて最大のイベントである開幕戦のデイトナは、フロリダ州デイトナビーチにある1周3.2km、NASCARの聖地デイトナインターナショナルスピードウエイで開催された。
現地時間20:15。眩いばかりの照明灯に照らし出されたオーバルコースを舞台に36台のマシンがスタートする。服部は初めてのNASCARレースのスタートも無難にこなし、ハイペースのトップ集団にくらいついていく。15周を過ぎたあたりから服部のペースはさらに上がり、一時は4番手まで順位を上げる。
しかし、33周目、燃料補給とタイヤ交換をぎりぎりまで延ばした作戦が裏目に出て、ガス欠の為ペースが極端に落ちる。 何とかピットにはたどり着いたものの、順位を落として最初のピットストップを終えてコースに戻る。そして、50周目。ターン4に差し掛かった服部のすぐ前で2台が接触しクラッシュが発生。行く手を塞がれ行き場を失った服部も巻き込まれ、合計8台が絡む多重クラッシュとなった。服部はマシンにダメージを受け、残念ながらリタイヤとなってしまった。
第2戦は2月25日、ロサンゼルス近郊のカリフォルニアスピードウェイで開催される。
シゲアキは最初のレースで本当にすばらしい仕事をした。アクシデントに巻き込まれたのは残念だが、ここにいるすべてのチームが彼の最初のレースに驚いたと思う。来週のカリフォルニアは彼の経験のあるサーキットなのでとても楽しみだ。アクシデントはアンラッキーとしか言いようがないがこれがデイトナだ。チームメイトのチャドも、いいレースをしたが最後の最後でクラッシュに巻き込まれてしまった。 シゲアキは本当に冷静にすべてをコントロールしていたので、今は誰も彼がルーキーだとは思っていないと思うよ。
「アクシデントを避けるのがデイトナのレースで一番大事なことだ」とチームからも言われていたので、最初のレースで完走できなかったのはとても残念です。ただ、レースを経験したことによりかなりの収穫があったので、今年のシリーズにとてもプラスになると思います。チームもTRDもすばらしいマシンを与えてくれました。彼らのハードワークに心から感謝しています。レース中、トヨタ・タンドラは全車とても速かったので、次のカリフォルニアでは今回の経験を生かして良いレースをしたいと思います。