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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第4戦 ポートランド【決勝】ラップ・バイ・ラップ・リポート

<US-RACING>
■接戦を征しボウデイが優勝

レース中の最速ラップ記録はマイケル・アンドレッティが1999年に記録した59.749秒。朝のウォームアップ走行では、ハンター-レイが60.544秒でトレイシー、ジュンケイラ、ヴァッサー、そしてポール・シッターのボウデイの順。

燃料使用量:103.3ガロン
  
オプション・タイヤ:構造上が標準タイヤと同じで、トレッドの部分のみがソフト・コンパウンドの仕様となっている。

ピット・ストップ回数:グリーン・フラッグ下でのピット・ストップを81ラップ目までの間に最低3回行わなくてはならない。

12:59pm − 「ジェントルメン、スタート・ユア・エンジンズ!」の掛け声で、各マシンのエンジンが一斉に始動。

1:00pm − ペースカーの先導でペース・ラップがスタート。

1:06pm − グリーン・フラッグ

Lap 1:イエロー・フラッグ。ジョルダインのマシンがドミンゲスに押し出される格好で、ターン1とターン2の間のグラベル・トラップにコース・アウトして停止。ジョルダインはコース・オフィシャルの助けを借りて押し掛け再スタート、周回遅れでコースに復帰する。

Lap 2:ジョルダインがピット・イン

Lap 4:グリーン・フラッグ:ドミンゲスがターン12を抜けたところでグリーン・フラッグに向けて加速中にスピン。後続のマシンがドミンゲスの横をすり抜けてゆくが、行き場をなくしたラヴィンのマシンがこれに激突。2台のマシンは大破してリタイアとなる。ここで再びフルコース・コーション。

トップ5の順位は、ボウデイ、ジュンケイラ、トレイシー、ウイルソン、タグリアーニのオーダー。

タグリアーニはスタートしてからポジションを2つ上げて5位に浮上。

Lap 9:グリーン・フラッグ。ボウデイがリードを保つ傍ら、タグリアーニがフェスティバル・カーブでウイルソンに仕掛けるがパスをするまでには至らない。カーパンティエがピット・イン。オプションタイヤをチョイスする。ジョルダインもピット・イン、グリーン・フラッグ下でのピット・ストップ義務を消化する。

Lap 10:セルヴィアがピット・イン。彼はピットレーンのスピード違反で、ドライブスルー・ペナルティを科せられる。

Lap 12:セルヴィアがピットレーンに入り、ドライブスルー・ペナルティを消化する。

15番手からスターとしたハバーフェルドが6つポジションを上げて9位まで躍進する。

Lap 15:ヴァッサーがピット・イン。クリーン・ストップでレースに復帰する。

Lap 17:ボウデイがチームメイトのジュンケイラに1.703秒の差をつけレースをリード。

Lap 19:ハンター-レイがピット・イン。オプション・タイヤから標準タイヤに交換する。

Lap 22:マッツァカネがピット・イン。

Lap 26:ボウデイがジュンケイラに2.118秒、トレイシーに9.409秒の差をつけリード。

Lap 29:ジュンケイラが2位のポジションからピット・イン。ハバーフェルドもピット・イン。

Lap 30:ボウデイがピット・イン。トレイシーがトップに立つ。

Lap 31:ウイルソンとタグリアーニがピット・イン。スペラフィコとゴンザレスもこれに続きピット・イン。

Lap 32:オールメンディンガーが2位のポジションからピット・イン。ここまでピット・ストップを行っていないトレイシーが依然リードを保つ。

Lap 33:トレイシーがトップのポジションからピット・イン。ボウデイが再びレースをリードする。トレイシーは3位でピット・アウト。

Lap 35:ボウデイがジュンケイラに1.677秒の差をつけてレースをリードする。トレイシーがトップから7.725秒遅れで3位を走行。

Lap 37:ジュンケイラはボウデイの僅か0.500秒後ろを走行する。

Lap 39:ジョルダインがピット・イン。カーパンティエもピット・イン。

Lap 42:ハンター-レイがターン11のグリーンにコース・アウトしてスピン。直ぐに体勢を立て直してコースに復帰。そのままピットに向かう。

ボウデイのプッシュ・トゥ・パス・ボタンは残りが19秒となる。一方フィリップとマッツァカネの二人は、まだ60秒のプッシュ・トゥ・パス・ボタンをまったく使用していない。

Lap 46:ヴァッサーがピット・イン。コース上ではハバーフェルドとカーパンティエの接近バトルが展開。

Lap 47:マッツァカネがピット・イン。

カーパンティエがハバーフェルドに仕掛ける際に、プッシュ・トゥ・パス・ボタンを使用。残り使用時間は2秒となる。

Lap 50:オールメンディンガーがターン1の進入でルーキーのウイルソンの背後から肉迫。サイド・バイ・サイドでホイールも触れわんばかりの接近戦を展開するが、順位は変わらず。

Lap 53:スペラフィコがターン1でスピンして停止。ローカル・イエローが提示される。彼のマシンは、セイフティ・チームの助けを借りて押しがけで再スタート。ハバーフェルドのあとからすぐにピット・インする。

Lap 56:2位のジュンケイラがピット・イン。

Lap 57:リーダーのボウデイがピット・イン

Lap 58:ボウデイがリーダーのトレイシーの17.168秒後方を走行。トレイシーはこの時点でまだ2度目のピット・インを済ませていない。

Lap 61:ウイルソンとオールメンディンガーがピット・イン。一瞬速くピット・アウトしたウイルソンが、オールメンディンガーとサイド・バイ・サイドでピット・レーンに出る。

Lap 63:トップを走行中のトレイシーがピット・イン。代わってボウデイがレースをリードする。

Lap 66:タグリアーニとヴァッサーがほぼ同時にピット・イン。

Lap 68:カーパンティエがピット・イン。

Lap 71:ボウデイがジュンケイラを6.943秒、トレイシーを12.5秒リードする。

リード・ラップ上の同一周回上のマシンはトップ5まで。6位以下のマシンは1周またはそれ以上の周回遅れ。

Lap 73:オールメンディンガーがウイルソンと4位争いを展開。2台の差は1秒以下。

Lap 74:ハバーフェルドがピット・イン。

Lap 76:ジュンケイラがピット・イン。トレイシーが規定の最低ピット・ストップ回数を消化する。

Lap 77:レース・リーダーのボウデイがピット・イン。トップのポジションを維持したまま、コースに復帰する。

Lap 80:オールメンディンガーが最後の規定ピット・ストップを済ませる。

Lap 81:ウイルソンが最後の規定ピット・ストップを済ませる。これで全てのドライバーが規定によるグリーン・フラッグ下で行わなければならない合計3回のピット・ストップ義務を消化する。

Lap 83:残り11周、ボウデイがジュンケイラに5.239秒の差をつけてリード。ジュンケイラはボウデイとの差を8秒近く短縮している。

Lap 84:トップ5の順位は、ボウデイ、ジュンケイラ、トレイシー、カーパンティエ、ウイルソン。

Lap 86:3番手走行のトレイシーとトップのボウデイとの差は19.343秒。

Lap 87:ジュンケイラがレース中の最速ラップ(60.883秒)を記録。

Lap 89:ジュンケイラが連続してレース中の最速ラップ(60.718秒)をマークする。

彼は前を行くリーダーのボウデイとの差を3.330秒まで縮める。

Lap 90:ジュンケイラがボウデイとの差を2.970秒まで縮める。

Lap 92:ジュンケイラが60.573秒をマークして最速ラップを更新する。

Lap 93:ホワイト・フラッグ

Lap 94:チェッカード・フラッグ

セバスチャン・ボウデイがトップでチェッカード・フラッグを受けて今シーズン2勝目を挙げる。彼は最多リード・ラップ賞も獲得して、ボーナス・ポイント1点を加算。チームメイトのジュンケイラが1.247秒差で2位表彰台を獲得。レース中の最速ラップを記録したジュンケイラには、ボーナス・ポイント1点が加算された。3位にはトレイシーが入った。

4戦を終了した時点でのポイント・ランキングは、トップがジュンケイラで変わらず。今回4位に入ったカーパンティエが、かろうじてボウデイを1点差で抑えて2位をキープ。今回3位に入賞したトレイシーが、ランキング6位から4位に浮上した。次回第5戦は2週間後、オハイオ州クリーブランドのバーク・レイクフロント・エアポートの仮設ロードコースで開催される“グランプリ・オブ・クリーブランド”。

優勝したセバスチャン・ボウデイのコメント:
「今日の結果にはとても満足しているよ。ニューマン/ハース・レーシングのクルーは、本当にすばらしいい仕事をした。マクドナルド・カーは収支安定して速く、ライバルたちを引き離すことが出来た。終盤はブルーノ(ジュンケイラ)が追い上げてくることが分かっていた。彼は最後のセットにオプション・タイヤを選択したようだったね。あのタイヤだと、とても速いが、僕は前半で使ってしまったんだ。でもなんとか彼を抑えることが出来てよかったよ。自分にとってもチームにとっても、最高の一日だった」

2位入賞のブルーノ・ジュンケイラのコメント:
「パシフィケア・カーはスタートからフィニッシュまで良い走りをしてくれた。レース中のほとんどで僕らはただセバスチャン(ボウデイ)についてゆくだけだった。それで途中から周回遅れに引っかかることが多くなってきて、セバスチャンに引き離されてしまったんだ。最後のピット・ストップで新品のオプション・タイヤを装着したら、グリップも素晴らしくとても速いタイムで走行することが出来た。最後に彼を捉えることが出来ると信じていたが、やはり周回遅れに阻まれてしまい、優勝には届かなかった。それでもニューマン/ハースにとっても素晴らしい結果となったし、自分もチャンピオンシップ・ポイント・ランキングでトップを維持することが出来たことは、とてもよかった。次のグリーブランドでも頑張るよ」

3位入賞のポール・トレイシーのコメント:
「いい気分だ。最高とまでは言えないけれど、まあうれしい結果だね。インデック・カーはいい感じだった。ニューマン/ハースの2台が新品タイヤでスタートするのが分かっていたが、自分たちは予選で使ったタイヤを装着してスタートしたんだ。だからスタート直後でもついて行けるかどうか正直言って心配だった。作戦としては、出来るだけ一回の交換で長い距離を走る予定だった。ところが途中トラフィックに引っかかってしまってしまい、ニューマン/ハースに先行を許してしまったんだ。とにかく必死で追い上げていったんだが、そのあとまた周回遅れに行く手を阻まれてしまった。マシンのスピードはそん色なかっただけに、惜しい結果だよ。表彰台に上がれたことはハッピーだ。これで勢いがついた。あとは優勝を目指すだけだ」