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2004 IRLインディカー・シリーズ第1戦「トヨタ・インディ300」


2004年IRLインディカー・シリーズいよいよ開幕!
ルーキードライバー、松浦孝亮を擁しスーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング2年目の戦いが始まる

2004 IRLインディカー・シリーズ第1戦「トヨタ・インディ300」

▽2004年2月27日

2004年IRLインディカー・シリーズいよいよ開幕!
ルーキードライバー、松浦孝亮を擁しスーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング2年目の戦いが始まる

■日時:2月27日〜29日
■開催地:マイアミ州ホームステッド
■サーキット:ホームステッド・マイアミ・スピードウェイ

今週末の2月29日、2004年IRLインディカー・シリーズの開幕戦トヨタ・インディ300がホームステッド マイアミ・スピードウェイ(全長1.5マイル)で開催される。

大西洋へと突き出したフロリダ州南端のマイアミは、気候が1年を通して温暖で、2月下旬でも日中の最高気温は20℃を越すと見られている。暖かで快適な気候の下で、いよいよ全16戦で争われるチャンピオンシップの幕が切って落とされるのだ。

昨シーズンは5人のドライバーによるチャンピオン争いが最終戦までもつれ込んだが、今年もインディカー・シリーズの戦いは、昨年と同様か、それ以上に熾烈なものとなると見られている。サイドバイサイドによる白熱したバトルが、すべてのサーキットで繰り広げられるはずだ。

IRLインディカー・シリーズへの参戦2シーズン目を迎えるスーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングは、昨年と同様にエンジンはHondaを搭載するが、シャシーは新たにGフォースを採用する体制を採っている。また、パナソニックARTA/Gフォース・Hondaのドライバーには、ルーキーの松浦孝亮(24歳)を起用し、チームにとってのIRLインディカー・シリーズ初勝利を目指して行く。

開幕戦の展開、あるいはウィナーを予測するのは極めて難しく、松浦がどれだけの戦いを見せることができるかも同様に予測はし難い。シャシーは2004年用に空力面のアップデイトがなされ、吸気量を制限する新ルールに合わせてオフシーズンの間にエンジンの開発も進められたことから、ハードウェアごとの戦闘力がどの程度のものになるのかは、まだ完全に解き明かされていない。今年からの新しいルールでプライベートテストが禁止され、全チームが開幕前に行えた走行はIRL主催の合同テスト4日間だけ。戦力比較を行うにはデータが決定的に不足しているのだ。また、開幕戦の舞台は今年もホームステッドだが、コーナーのバンクは昨年までの6度から最大20度へと大改修されている。新装なったコースでの初レースであることも、レース展開、そして結末の予想をさらに困難なものとしている。

スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングは、IRLインディカー・シリーズへのデビュー戦であった昨年度の開幕戦ホームステッドで予選10位、決勝14位という結果を得た。2シーズン目のスタートは、当然1年目の結果を上回ることを目標に掲げている。ルーキーの松浦は2004年用マシンでのテストを4日間しか行っておらず、準備万端と言い切れる状態ではない。しかし、準備が完璧でない点にはどのチームも大きな違いはない。レースが大荒れの展開となる可能性が高い中で、我々は最善の結果を手にするべく全力を挙げる。

鈴木亜久里とトム・アンダーソンが陣頭指揮を採り、エンジニアをジョン・ディックが、クルーチーフをスティーブ・レーガンが、そして、スポッターを元インディカー・ドライバーのジョン・マーティンSr.が務める体制は昨年と変わりなく、同シリーズ参戦2年目を迎えるチームは一丸となって松浦の走りをバックアップして行く所存だ。松浦にとっては、すべての走行セッション、そしてレースでの1周1周を貴重な経験として吸収するレースとなる。

●松浦孝亮
「オフシーズンに十分なテスト走行ができなかっただけに開幕戦では多くの距離を走り込んで、次につながる経験を積んで行きたい」
「今回が自分にとっては初めてのインディカー・レースとなります。テストが4日間しかなく、チームのシャシーも今年からGフォースへスイッチされている状況ですから、率直に言ってレースに向けての準備は完全には整ってはいません。データの蓄積もまだ十分ではないです。ドライバーである自分にとっても、今回のレースがドラフティングを経験する初めてのものになります。テストでドラフティングを経験することができなかったですし、レースはこれまでヨーロッパで走ってきたものとは大きく違うし、少々難しいものになるかもしれません。マシンのセッティングをうまく仕上げられれば、レースを問題なく戦うことができると思います。しかし、4日間のテストで本当に良いセッティングを見つけることはできませんでした。レース中には路面や風など様々なコンディションの変化もあります。ホームステッドで一度テストできていることはプラスですが、4日間だけの走行で開幕を迎えるのはルーキーにとっては十分ではありません。自分たちには、より多くの距離を走り込むことが必要で、それが開幕戦の大きなテーマになると考えています」

●鈴木亜久里 チーム代表
「新たに松浦孝亮を起用した2年目の体制に大いに期待している」
「シャシーを替え、ドライバーも新たに松浦孝亮を起用した体制でのシーズンには大いに期待している。スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングにとってのIRLインディカー・シリーズ参戦2年目が、素晴らしいものになることと信じている。孝亮がチームに初勝利をもたらしてくれるのを楽しみにしている。今シーズンの我々は、いい成績を挙げられるだろうという自信もある」

●トム・アンダーソン マネージング・ディレクター
「孝亮とともに戦う新しいシーズンを楽しみにしていたGフォースシャシーの戦闘力にも注目している」
「新しいシーズンが来るのをずっと楽しみにしていた。新しいドライバーの孝亮とともに戦うこと、今年から採用したGフォース・シャシーを使うこと、そして、今年もHondaとファイアストンと良好な関係を保ち続けて参戦できることを私は喜んでいる。Gフォースがダラーラに対してどのような戦闘力を持っているかは非常に興味深い。素晴らしい週末とすること、そして良いシーズンスタートが切れることと信じている」