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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第3戦 ロング・ビーチ【初日】フォト&レポート

<US-RACING>
Photo&Report by HIROSHI NAKAJIMA

 金曜日だというのに、かなりのスタンドが埋まっていた。1975年にスタートし(CARTは1984年から)、今では西海岸で最も観客が集まるスポーツイベントとなったロング・ビーチだが、今年は過去最大となるかも知れない。心配なのは、決勝日の天気予報が雨だということで、そうなれば観客の出足が鈍くなるのが予想される。ストリートコースで雨となれば、レースもかなり荒れそうだ。

 トヨタはIRLへと行ってしまったが、依然スポンサーとして残っており、70年代から毎年行われているセレブレティレースが今年も開催された。トヨタが用意するセリカで毎回各界の著名人によるレースが行われており、今年は34年前にアポロ計画で月に降り立った宇宙飛行士のバズ・オルドリンが参戦。個人的にとても興味があったので、思わず写真を撮ってしまった!

 このロング・ビーチでデビュー(1991年)し、初優勝も獲得(1993年)したトレイシー。開幕から2連覇して堂々のポイントリーダーに輝くトレイシーは、思い出のコースで初日のプラクティスと予選において完全制覇を果たした。しかしトップ7の差は0.5秒以内しかなく、相変わらずの接戦となっているだけに気を抜けない状況。ニューマン/ハースの2台がすぐ後ろに迫っている。

 前戦のモンテレイで初めてチャンプカーをドライブしながら、見事ポイント獲得となったユーン。ロング・ビーチの前にCART参戦継続が決まり、ほっと一息といったところだが、昨年のF1ドライバーはCART初のストリートコースに少し戸惑っているようだ。ヒロ松下以来続いていた日本人ドライバーがいなくなった今年、アジア人ドライバーの代表としてぜひとも頑張って欲しい。

 今年からチームオーナーとしてCARTに復帰したエマーソン・フィッティパルディ。ドライバーのモンテイロはポルトガル出身で、同じ言葉(ポルトゲス)を喋るだけにコミュニケーションもバッチリだ。やっとフィッティパルディが走行経験のあるロングビーチが舞台となっただけに、モンテイロとしては貴重なアドバイスが聞けるだろう。F1とCARTでチャンピオンに輝いた名ドライバーは、果たしてチームオーナーとして成功するかどうか楽しみだ。