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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第4戦 ナザレス フォト&レポート

<US-RACING>
Photo&Report by Hiroyuki Saito

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写真中央のコーナーがナザレスのターン1で、巨大なスタンドが最終ターンからここまで続いている。最上席からはトラックが一望でき、応援しているドライバーのマシンを見失うことはない。

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午前のプラクティスが終了したあと、地元の報道陣がナザレス出身のアンドレッティを取り囲んでインタビューをしていた。アンドレッティは87年のナザレス初開催をポールトウウィンで飾り、その後96年にも優勝している。今年は新チームとなったが地元ファンの期待にこたえることができるか?

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ナザレスでは昨年使用されたロードコース用のフロントウィングがスーパースピードウエイ用の小さなものとなり、リアウイングは大型のハンドフォードデバイスのマーク2が使用される。ちなみに今年のもてぎもこのウイングパッケージだ。中野選手にとって、初めてのナザレスは25番手に終わった。

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初日総合タイムで15位となった高木選手。午後のプラクティス終了後チームクルーとセッティングについてしばらく話し合っていた。前戦テキサスの予選では23位だったが、明日は二回目となるオーバルの予選で上位入賞なるか?

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午前のプラクティスでトップタイムだったジュンケイラ。そのタイムが午後のプラクティスでは更新されず、初日の総合でトップに。ナザレスでオフシーズンに行われたテストと、先月のルーキープラクティスの経験が今日の結果につながった。モントーヤの再来か?

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午前のプラクティスは二つのグループに分かれて行われたが、後半のグループが走行を始めて30分ほど経つと、心配されていた雨が降り始める。雨は降ったり止んだりを繰り返し、時間切れとなってプラクティスは終了する。

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ダ・マッタのマシンのホイールからオレンジ色の光が放たれていた。よく見ると、前輪が“TOYOTA”、後輪は“TEXACO”という文字がホイールから浮かび上がっている。写真では残念ながら一文字くらいしか確認できないが、テレビ放送では確実に映るだろう!

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文字点灯の仕組みが気になったので、止まっている時にホイールを撮影。直径5ミリほどの発光LEDがホイールの中心からタイヤまで16個直線に並んで3箇所に設置されていた。光源は解ったが、いったいどうやって文字が出てくるのだろう?

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心配されていた雨は止み、10分遅れで予選のタイムアタックが始まる。午前のプラクティスで24番手だった中野選手は、この二日間のプラクティス自己最高タイムを0.8秒縮めることに成功し19位に。

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高木選手はこの二日間のプラクティスで確実にタイムを縮め、初めてとなるショートオーバルの予選でも自己タイムを0.4秒更新し18位になる。

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初日のプラクティスでトップタイムを記録したルーキーのジュンケイラが、初めてとなるポールポジションを獲得する。99年にモントーヤが同チームで初のポールポジションをここナザレスで獲得し、そのまま優勝したがジュンケイラはどうだろう?

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昨年ナザレスで100勝目を獲得したチーム・ペンスキーに、ロジャー・ペンスキー、ド・フェランの描かれた絵画が記念に贈呈された。地元の画家による作品で、今回のプログラムの表紙を飾っている。

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ポールポジション獲得したジュンケイラに、ナザレスが発祥の地となるマーチンのギターが受賞された。このマーチン・ギター・ポール・アワードはナザレスで開催されるNASCARのブッシュとクラフトマン・トラックでも同じようにポール獲得者に受賞される。

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スタート直後、ハータがスピンし、ターン2のインフィールド側にスライドしていく。あわや接触かと思われたが、何とかマシンを立て直しコースに復活するも最下位となってしまう。

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再スタートとなった4周目、今度はホンダ勢の予選トップだったカストロネベスがターン3でスピンし、早くも2度目のイエローに。接触することもなくコースに復活するが、11番手までポジションを落とす。

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73周目、ジョルダインJr.のスピンにより3度目のイエローが発生。ほぼ全車が一回目のピットストップを行う。中野、高木の両選手がピットロードの出口で並ぶと、どちらも先を譲らない。コースに戻った二台のマシンを見ると中野選手が前を走行していた。

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予選3位と自己最高位のスタートだったジョルダインJr.は214周目、今日二回目のスピンをしてしまう。二回ともクラッシュしなかったのが不幸中の幸い。一周遅れの13位でレースを完走した。

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高木選手は112周目スピンをしてしまい、20位まで順位を落とすが14位でフィニッシュ。中野選手は141〜181周の40周、2位を快走するが望みのイエローが出ず、仕方なくグリーンフラッグでピットインし15位に。二人とも4つポジションを上げ、無事今シーズン初のオーバルのレースを終えた。次戦もてぎでの活躍に期待しよう!

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今シーズン初となるショートオーバルを制したのは、若干20歳と9ヶ月のルーキー、スコット・ディクソン。ニュージーランド出身の彼は昨年のインディー・ライツ・チャンピオン。CARTはもちろん、F1、ウイストンカップ、IRLなどのメジャーなレースにおいて最年少優勝記録を達成。また、チームにとって97年以来の優勝となった。

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ビクトリーレーンに入ってきたディクソンのマシンの右リアタイヤがパンクしていた。レースを終えタイヤは冷えだし空気が抜けていったのだろう。そのパンクしたタイヤにチームオーナーが載り、チームの記念撮影が行われた。