インディ500から続いた連戦も先週末行われたアイオワのレースでやっと終わり、仕事から解放された開放感っていうのをね、しみじみと実感し、そして久しぶりに週末の休日を過ごそうとしています。いやはや、長かったです、はい。
連戦が続いたので、なかなかfrom USを書く暇もなく、ロサンゼルスから各レース地へと移動を繰り返していたので、ゆっくり日本食のレストランで食事ってわけにもいかず、正直なところ“ネタ”もなくて困ってはいたんです。
でもね、そのレストラン的なネタの代わりといっちゃなんですが、アイオワのスーパーで地産品を発見したので、それらをお伝えしたいと思いますよ。といっても、例のごとくお酒に関するものなんですけどね。まあ、それくらいしかレースの取材以外で楽しみがないので、ご了承ください。
アメリカでは地ビールの醸造所が各地にあり、このアイオワでも例にもれず、販売されていました。スーパーに隣接するリカーショップの冷蔵棚には、多くのローカル・ビールが陳列され、どれを買っていいのか迷ってしまうほどの品揃えでした。
お店の人に尋ねると、お勧めのビールを教えてくれましたが、それでもあれでもない、これでもないと決めあぐねていると、やっと僕らにうってつけの商品を発見しました。3種類の地ビールが4本ずつ入っている“SAMPLER”と書かれている白いボックスでした。
“Millstream Brewing Company”という地ビール醸造所で製造販売されているかわいらしいビールたちです。アイオワ・シティの北西約15マイルほどにある“Amana”という街にあるこの会社は、アイオワ州の地ビール醸造所では最も歴史と、コンテストでの受賞歴があるとのこと。
ホテルに戻って早速、飲んでみました。ちょっと迷いましたが最初に選んだのは“SCHILD BRAU AMBER”でした。少し濃い目のラガーで、口の中に広がる苦味がほどよく、それほど炭酸がきついわけでもないので、そのホップのほろ苦さがやさしく喉を通り過ぎていきました。飲み終わったあとの余韻もよく、飲めばのむほど味が深まっていくとでもいいましょうか。
ホームページの紹介によると、この醸造所でのフラッグシップ・ビールと謳っていました。ドイツはミュンヘン・スタイルの地ビールで、ウィーン・ラガー・スタイルで製造されているようです。
飲んでから知ったのですが、ビール・コンテストでの受賞暦が多いのなんの。1987年からほぼ毎年どこかしらで受賞している優れたビールなんですね。どうりで美味いわけです。気がついたらね、あっという間に飲み干していましたよ。
さて、お次はと残る2種類のビールから選んだのは“WINDMILL WHEAT”でした。ごくっと飲んでみると“SCHILD BRAU AMBER”のあとだったからか、一口目はなんだかパンチがないなって第一印象でした。
しかし何度か飲んでいると、その軽い爽やかな口当たりのあとに、少したってから口の中に麦芽の風味がふわっと広がり、飲み終えたあとの舌に残る若干の酸味が心地よいビールでした。ライト系のビールのように軽いだけで味が薄いといったわけではなく確かな風味があり、いくらでも飲めそうな気がしましたよ。
ホームページでの説明にも醸造所で一番のライト・ビールとあり、このアイオワでも人気があるようです。サマー・フェスト・ビールを造るために特別なホップを使用していると記されていたのでね、そのライトな爽やかな口当たりっていうことにも妙に納得できたのでした。飲み方としてはカットレモンを添えるとさらに良いようです。これからの季節にね、ぴったしカンカンなビールでした。
この勢いで“WINDMILL WHEAT”をもう1本飲みたくなったのですが、まだ飲んでないビールがあと1種類あるじゃないかと、なんとか冷静な判断ができましたよ。しかも、もう1本ビール飲んじゃったらお腹いっぱいになるのでね、楽しみは次の日に取っておくことにしようと、大人な判断までできたんだから、まだ酔ってはいないようです。
それじゃあ、そろそろきっついお酒いっとこかと、用意したのは同じリカーショップで発見した“Iowa Corn Whisky”です。アイオワだけにコーンで造ったウィスキー。気になってしょうがないじゃありませんか。
もうね、僕はビールとウィスキーがあれば、どこにいてもどんな状況でもハッピーなんですね。せっかく味わって飲もうと思った“Iowa Corn Whisky”ですが、あまりに美味しかったのであっという間に飲んじゃって、コーンなにも陽気な赤ら顔になってしまいました。
というのは、もちろんアメリカンなジョークですよ。でも、もう“Iowa Corn Whisky”の中身ないじゃないかと思いの皆さん、その秘密とその味については、次回お伝えしたいと思います。あ、残りのビールについてもね。