LAマラソンをお伝えしてから早1ヵ月。月日の流れをいつから早く感じるようになったのか忘れましたが、そろそろなにかfrom US的なことを皆さんにお伝えしないとなって、ミルウォーキーに旅立つ前日になってこれを書き始めています。
インディ500のポールデイからずっと週末の取材が続き、しかもそんな日々があと2週末も続くんだから、こりゃたまったもんじゃないんですけど、そろそろお伝えしなければならないネタの鮮度も限界になってきたのでね、ひとつ奮起したわけです。
インディカー・ドライバーでチームオーナーでもあるエド・カーペンターをスポンサーしているファジーズ・ウォッカは皆さん、ご存知だと思います。え? 知らない? そんなことはないとは思いますが、このファジーズ・ウォッカ、インディアナポリス・モーター・スピードウェイの象徴でもあるパゴタの5階にあるスウィート・ルームを貸り切っているんですよ(年間かどうかはわかりませんが)。
そんな超VIPルームに、5月24日のカーブデイの前夜でしたが、メディアを招待し、うちのファジーズ・ウォッカを振舞おうじゃないかい、っといった太っ腹な(見た目も)パーティを開いてくれたんですね。実は僕自身1999年からインディ500を取材しているのですが、そのころ改築されたこのパゴタに入ったことが無かったんです。
日本の五重塔をモチーフにしてありながら、日本人として入ったことがないのもって思ったわけでもないのですが、なにぶん、このレース・コントロールもあるもののスウィート・ルームが中心となっているビルディングに入る機会なんてね、一般のメディアにしたらそれこそ皆無。ぜひ行ってみたいと思っていたので、この機会に探索してきましたよ。
いつもならここは関係者以外立ち入り禁止ですよって門前払いされるパゴダの入り口ではね、威風堂々と「ファジーズ・ウォッカさんに招待されているメディアですけど、なにか?」ってな感じで進入し、エレベーターで5階のフロアに向かいました。
エレベーターから出るとまずお迎えしてくれたのは、ファジーズ・ウォッカのオーナーで、PGAツアーチャンピオンのファジー・ゼラー氏と、そのスポンサーでインディに参戦しているエド・カーペンターにはさまれたファジーズ・ウォッカのポスターでしたよ。
ここで簡単にご説明を。このファジー・ゼラー氏はなんとPGAツアーでメジャー2回(1979年マスターズ、1984全米オープン)を含め10回もの優勝しているプロゴルファーなんです。また、そのメジャー2回の優勝は共にプレイオフで制しているってのも凄いです。マスターズに関してはしかも初出場初優勝ですからね。
現在60歳でチャンピオンツアーに参戦しており、まだまだ現役とのこと。数々の栄光を持つプロゴルファーでいながら、酒造メーカーのオーナーでもあり、しかもその会社でインディに参戦するチームのスポンサーまでしてね、パゴダのスウィート・ルームまで押さえちゃってるんだから、そりゃあ、まあ見事な太鼓腹ですよ。
タイガー・ウッズが21歳のときにマスターズで優勝したときに人種差別的なコメントをしちゃって話題にもなっています。詳しくはこちら。話がそれましたが、そんなファジーさんの心意気ってなやつで今回のパゴダのスウィート・ルームでファジーズ・ウォッカ・メディア・パーティになったんですから、なんだかわかんないけど、エド・カーペンターにも感謝し、早速、カクテルを頂くことに。
まずはもう飲んでくださいといわんばかりにカウンターに用意されていた“ファジーズ・ピーク・パフォーマンス”という名前の淡いライトブルーのカクテルを頂きました。ファジー・ウルトラ・プレミアム・ウォッカがベースとなり、ブルー・ラズベリー・カクテル・インフュージョンって風味と色付け的な感じのもの、マティーニなんかに入れるようなものでしょうか、それをいれてレモンライム・ソーダで割ったものを頂きました。
うん、とても爽やかです。ただ、ちょっと作り置きしていたためか氷が解けて水っぽさがあったのは否めませんが、久しぶりにウォッカベースのお酒を飲んだので、ああ、カクテルって、こんな感じだったなって思い出すことができましたよ。
それではと室内を見渡すとぼちぼちと地元の長年にわたって取材をなさってきたメディアの方々がご歓談されています。
ビビットなオレンジ・エナメル系のキャディ・バックが何気においてあります。これ、ほんとにファジーさんが使っていたら、ゴルフ界ではジョン・デーリーもびっくりの凄い派手好きなおじさんですよ。
さあ、そしてこちらがファジーズ・スウィートから望むフロントストレートです。ここでレースを観られる人ってどんな人なんでしょう。あ、ファジーさんの取り巻きの人々ですわな。
初めて見る違った角度のフロントストレートの景色にくらくらしてしまったのでね、気付けにもう一杯と次に飲んだのは淡いピンクの“ファニーズ・チェッカード・フラッグ・レモネード”(先ほどの写真でカウンターに並べられたピンク色のカクテル)。これはもちろんファジーズ・ウォッカがベースでストロベリー・ピューレにレモネードで割ったもの。仕上げにカットライムを搾って入れれば出来上がりとくりゃ、これもまた女性好みのカクテルですな。
こう、なんていうか、カクテルになるとそのファジーズ・ウォッカの味もファジーになってきてピンとこないな、っていうのは酔ってきた証でしょうか。無料で頂いているのにウォッカの味が曖昧なんて、なんてことでしょう。もっと飲まないと。
ともあれ、それも飲み干すと今度はなんと7階でインディアナポリス・モーター・スピードウェイが主催するメディアパーティが行われるっていうんでね、今度はそちらの会場へと移動。ファジーさん、ご馳走様でした。しかもTシャツ、キャップなどが入ったお土産まで頂いたんでね、今度酒屋で見つけたら必ず買いますからー。
誰もが一度はしてみたかったパーティのはしごです。7階ではなんと外でお肉がBBQされています。それらをパンズに挟んでハンバーガーにしてもよし、ウィンナーもあったのでホットドックとして食べてもよしといった食事が用意されていました。
しかもこのフロアでもお酒が飲み放題。たまには、こんなこともあってもいいじゃないかとほっぺをつねりたくなるようなサービスに、一緒に来ていた日本のメディアの方々も喜んでいます。
7階のスウィート・ルームは誰が使われているのかわかりませんが(ハルマン・ファミリーでしょうか)、ソファーやテーブルがゆとりのある配置でセットされています。
そこからは普段地上からは全貌を知ることができない、サーキット内にあるゴルフ・コースまで一望できます。ザ・ブリックヤード・クロッシングです。レースとゴルフ好きにはたまらないゴルフ・コースですな。
そして7階から望むフロントストレート。5階よりかなり高くてびっくり。ここまで高いと別世界から観戦しているような気分になりそうです。天空の城パゴダとでもいいましょうか……。
初めて侵入したパゴダ。このインディアナポリス・モーター・スピードウェイでいろんな意味で一番高いところでね、お酒にご飯まで頂き、満足することができました。改めて、ファジーズ・ウォッカさん、そしてインディアナポリス・モーター・スピードウェイの皆さんに感謝しつつ、ホテルへと戻っていったのでした。
もちろん、運転はその日、日本から到着したばっかりで飲んでいなかったアニキにしてもらいましたよ。へへ。たまにはいいんです。さあ、明日からミルウォーキーです。琢磨選手にがんばってもらいましょい!