17番手スタートから追い上げたJ.ウィルソンは、G.レイホールのアクシデントにより残り2周でトップに躍進。デイル･コイン･レーシングとともに09年のワトキンス･グレン以来となる勝利を獲得しました。ともにオーバルでは初優勝で、ウィルソンは通算7勝目です。
レイホールのアクシデントについてウィルソンは、「彼は周を重ねるたびにどんどんスライドしていったから、僕にチャンスがないとは思わなかったね。彼がウォールにヒットしたのを見て、『OK、さあ行こうか』って。ターン3も4もスライドしっぱなしだったからね」
勝利目前の残り2周でターン4の壁をこすり、2位フィニッシュとなったレイホール。「ミスったよ。ジャスティン（ウィルソン）が来てるって言ってたから、ほんの少しだけペースを上げようとしたら滑ってしまった。今日は確かに勝てるレースだった。がっかりだよ」
195周目にトップに浮上したR.ブリスコーでしたが、「ずっと前を走れるクルマではなかったよ。最初から最後までバランスをとり続けなければならなかったから大変で、最後の2セットのタイヤの時は、ルーズなクルマとの戦いだった。レースが終わってうれしいね」
不安定なマシンをいかに走らせるかが鍵となった今回ですが、ホンダのウィルソンとレイホールは4回のピットで済ませ、シボレー勢の上位は5回ピットへ。燃費と戦略の違いも勝負のポイントでした。3連勝のホンダはマニュファクチャラー･ランキングで4点差に接近。
予選10位を得ながらエンジン交換で20番手スタートとなった佐藤琢磨。スタート＆リスタートのジャンプアップも決め、42周目には6番手まで浮上していました。しかし65周目のターン2を立ち上がってスピンを喫し、イン側の壁に接触。無念のリタイアに終わりました。
「スタートから1回もアクセルを踏み切れていけない、ナイフエッジな状態」で追い上げていた琢磨。スピンに関しては「いっきにコントロールを失って、リアがスパッと抜けてしまいました。いいポジションで走れていたのですが、残れなかったのは残念です」
昨年の最終戦のような事故を減らすため、超接近戦のパックレースとならないよう、大幅にダウンフォースを減らした今回。ナーバスなマシンに多くのドライバーが苦労していましたが、CART時代のような豪快なパスシーンもあり、本来あるべき姿に戻ったと言えるのかも。
決勝の様子をまとめたUSTREAMのレポートは、今晩も23時30分からお届けします。佐藤琢磨選手には20番手からの追い上げや、アクシデントについて、大幅に変わったレースの内容や、次のミルウォーキーに向けての抱負も語っていただきました。ぜひご覧ください！
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